プロジェクトの回復力とは何か?緊急リスクに備えてプロジェクトを成功に導く

プロジェクトの回復力の概要

プロジェクトの回復力とは、プロジェクトに問題が発生した際に、プロジェクトの体制を立て直す力のことです。
プロジェクトの回復力は、あらかじめ問題発生時のスケジュールを定めたり、プロジェクトの体制を整えたりすることで高めることができます。

このプロジェクトの回復力は、PMBOKに記載されている用語であり、知ることのできない未知に対する認識の高まりとともに明らかになる「緊急リスク」への対処法として紹介されています[1]PMBOK第6版、399頁。なお、PMBOK第6版では「プロジェクト回復力」と表記されている。

プロジェクトの回復力の高め方

プロジェクトの回復力を高める方法としては、以下のような事項があげられます。

  • 緊急リスクに対する適正な予算・スケジュールの策定
  • 緊急リスクに対応できる柔軟なプロジェクト・プロセスの策定
  • 強固で権限を持ったチームの形成
  • 頻繁なレビューの実施
  • ステークホルダーとの関係

プロジェクトの回復力を高めるためには、あらかじめ緊急リスクに対して適正な予算をスケジュールを準備しておくことが大切です。
予備設定分析を行い、リスク対応戦略を練っておくことで、プロジェクトの回復力を高めることができます。

リスク対応戦略を策定しても、プロジェクト・プロセス、つまりプロジェクトの進め方が硬直的であったり、チームがリスク発生後の変化についていけなかったりしては、リスク対応戦略も絵に描いた餅になってしまいます。
変化に対して柔軟に対応できるプロジェクト・プロセスを策定し、変化に対応できるチームを形成しておく必要があります。
チームに関しては、目標を持ち、合意された制限内で仕事を達成すると信頼され、権限を持ったチームを築いていきましょう。

緊急リスクは発生した後にようやく認識されるリスクですが、とはいえできるだけ早くその発生に気づき、対策を練るようにしておかなければなりません。
緊急リスクに限らず、プロジェクトの問題を早期に発見するため、レビューを頻繁に行い、問題の兆候を発見していくことが大切です。

以上のような対策を講じていたとしても、ステークホルダーの理解が得られず、リスク対応ができないということがあってはなりません。
そのため、ステークホルダーとコミュニケーションをとり、プロジェクト・スコープや戦略を緊急リスクによって調整できる分野を明確にしておくこともプロジェクトの回復力を高めるために不可欠な要素です。

1PMBOK第6版、399頁。なお、PMBOK第6版では「プロジェクト回復力」と表記されている。