プロジェクトマネジメントとは何か?PMBOKにおける10個の知識エリア、主な資格、おすすめの本を紹介

2020年11月30日

目次

プロジェクトとは何か?

プロジェクトマネジメントに関する標準策定などを行っているプロジェクトマネジメント協会(PMI、本部:米国フィラデルフィア)は、プロジェクトについて、次のように定義しています。

独自のプロダクト、サービス、所産を創造するために実施される有期的な業務

PMBOK第6版、728頁。

分かりやすく言うと、プロジェクトとは「ある目的を達成するために、プロジェクト完了に伴い解散が前提とされる有期性のあるチームを組んで取り組む業務」という意味になります。
ポイントは、「目的」があることと、「有期性のあるチーム」を組むことです。
「目的」については、明確に定められている必要があります。
はっきりとした目的がなければ、プロジェクトが上手くいくことはありません。

「有期性のあるチーム」については、目的に応じて結成されるもので、目的が達成されれば解散されます。
有期性のチームの対比として「組織の中で常時存在して、解散を前提としないチーム」を挙げることができます。いわゆるルーチンワークを行うチームです。
ルーチンワークを行うチームが決められた業務をこなすために編成されているのに対し、プロジェクトで編成されるチームは特定の目的を達成するために編成されます。
つまり、プロジェクトとは、特別な任務を負った取り組みと言うこともできます。

なぜプロジェクトマネジメントは必要なのか?

プロジェクトの目的を達成するにあたっては、様々な制約があります。
具体的には、コスト(費用)、資源、スケジュール(期間)など、いろいろな条件がある中で目的を実現しなければなりません。
例えば、「決められた期日までに社内のネットワーク構成を整備する」という目的を掲げたプロジェクトを考えてみましょう。
専門業者に高いお金を支払えば期日には確実に間に合うでしょうが、コスト(費用)が掛かりすぎます。
コストを掛けないように社内の人間を総動員するという手もありますが、組織の人的資源をネットワーク整備にすべて割り当てるのは不可能です。
このように、プロジェクトの遂行にあたっては、現実にはコストや資源などが限られている中で目的を達成する必要があります。
プロジェクトマネジメントを用いることによって、こうした様々な制約を調整しながら目的達成に向かうことができます。

プロジェクトマネジメントの内容

従来、プロジェクトマネジメントと言えば、数多くのプロジェクトをこなしてきた人物のKKD(勘、経験、度胸)が重視されてきました。
つまり、過去のプロジェクトから得た勘や経験に基づいてプロジェクトを策定し、度胸によってプロジェクトを開始していたわけです。
しかし、これではプロジェクトの経験のない人物がプロジェクトを始めようとした場合、経験者がいなければ、何からどう手をつけて良いのか分かりません。
そこで、近年注目されているのが、プロジェクトマネジメント知識体系です。
プロジェクトマネジメント知識体系は、経験者のプロジェクトを分析し、プロジェクトを成功に導くためにはどのようにプロジェクトを遂行すれば良いのかをまとめたものです。
そして、プロジェクトマネジメント知識体系の中で最も広く知られているものが、PMIが策定したPMBOKです。
PMBOKでは、マネジメントの対象を10個の知識エリアに分類しています。
以下では、10個の知識エリアについて一つずつ解説していきます。

プロジェクト統合マネジメント

各々の知識エリアは密接に関係しているため、全体のバランスを取りながらプロジェクトを進める必要があります。
そこで、他の9つの知識エリアを取りまとめ、管理する役割を果たすのが、プロジェクト統合マネジメントです。
プロジェクトマネジメントの中核をなす知識エリアと言えます。
プロジェクト統合マネジメントは、以下の7つのプロセスに分けられています。

プロジェクト憲章の作成

プロジェクトの目的などを明確化した文書「プロジェクト憲章」を作成します。
「プロジェクト憲章」の承認後、プロジェクトは正式に開始されます。

プロジェクトマネジメント計画書の作成

プロジェクトの目的達成に向けた方法をまとめ、「プロジェクトマネジメント計画書」を作成します。

プロジェクト作業の指揮・マネジメント

「プロジェクトマネジメント計画書」に従い、作業を実行します。

プロジェクト知識のマネジメント

目的達成に向け、これまでに培われた知識を活用し、新しい知識を生み出すことです。
過去の教訓をプロジェクトに活かすことができないかを考えます。

プロジェクト作業の監視・コントロール

計画どおりに作業が進んでいるのかをチェックし、進んでいない場合には是正処置を検討し、プロジェクトの報告書を作成します。

統合変更管理

検討された処置が必要かどうかを判断し、必要であれば是正処置を実行します。

プロジェクトやフェーズの終結

プロジェクトを終結し、最終報告書を作成します。

プロジェクト・スコープ・マネジメント

プロジェクトを成功させるためには、目的となる最終的な成果物を明確にし、成果物を得るための作業範囲(スコープ)を確定させる必要があります。
プロジェクト・スコープ・マネジメントは、明確化した成果物を得るために必要な作業を過不足なく管理する領域です。
プロジェクト・スコープ・マネジメントは、以下の6つのプロセスに分けられています。

スコープ・マネジメントの計画

プロジェクトにおける成果物や作業範囲をどのように定義化し、どう管理していくのかをまとめ、「スコープ・マネジメント計画書」を作成します。
また、顧客などステークホルダーからの要求事項をどのように把握し、どう整理していくのかを定めるための「要求事項マネジメント計画書」を作成します。

要求事項の収集

「要求事項マネジメント計画書」に従って、要求事項を収集します。
収集した要求事項を基に、要求事項の内容を具体化した「要求事項文書」を作成します。
また、要求事項の変更などを記述するための表「要求事項トレーサビリティ・マトリックス」を作成し、要求事項を管理できるようにします。

スコープの定義

「スコープ・マネジメント計画書」と「要求事項文書」に基づき、最終的な成果物と作業範囲を詳細に定義し、「プロジェクト・スコープ記述書」を作成します。

WBSの作成

「プロジェクト・スコープ記述書」からWBSを作成します。
WBSは、日本語では作業分解構成図と呼ばれ、プロジェクトの作業範囲を細分化し、階層構造に記述した図表のことです。
作業範囲を細分化し、コストやスケジュールを見積もることができる最小単位「ワーク・パッケージ」まで分解します。

スコープの妥当性確認

ステークホルダーが成果物の検査を行います。

スコープのコントロール

成果物や作業範囲に変更がないかをチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクト・スケジュール・マネジメント

プロジェクトには納期が付きものですが、最終的な納期を守ればそれで良いかと言えば、そういうわけにはいきません。
プロジェクト・スケジュール・マネジメントは、スケジュールをきめ細かく管理して、確実に納期を守るために必要となる領域です。
プロジェクト・スケジュール・マネジメントは、以下の6つのプロセスに分けられています。

スケジュール・マネジメントの計画

スケジュールを立てるための方法やスケジュールを管理するためにどのようなツールを使うのかをまとめ、「スケジュール・マネジメント計画書」を作成します。

アクティビティの定義

WBSの「ワーク・パッケージ」をさらに分解して、管理できる単位「アクティビティ」にまで落とし込みます。

アクティビティの順序設定

各アクティビティを実施する段取りを決めます。

アクティビティの所要期間見積り

各アクティビティの実施にかかる期間を見積もります。

スケジュールの作成

最終的なスケジュールを作成します。

スケジュールのコントロール

スケジュールの進捗が計画どおりかどうかをチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクト・コスト・マネジメント

納期と同じく、プロジェクトには予算が付きものです。
プロジェクト・コスト・マネジメントは、プロジェクトの開始前に見積もった予算内で目的を達成するために必要な管理を行う領域です。
プロジェクト・コスト・マネジメントは、以下の4つのプロセスに分けられています。

コスト・マネジメントの計画

コストを見積もるための方法や管理するための手法などをまとめ、「コスト・マネジメント計画書」を作成します。

コストの見積もり

「コスト・マネジメント計画書」に従い、各アクティビティに必要なコストを計算します。
アクティビティとは、WBSの「ワーク・パッケージ」を管理できる単位にまで分解したものです。

予算の設定

各アクティビティのコストを合計して、プロジェクト全体に必要なコストを計算します。
また、アクティビティのスケジュールに応じてコストを分配します。

コストのコントロール

コストの実績値が計画どおりかどうかをチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクト品質マネジメント

プロジェクト品質マネジメントは、成果物の品質だけでなく、プロジェクトを進める上でのプロセスや作業の品質も管理する領域です。
これは、プロセスや作業を改善してプロジェクトの質を高めることは、結果として品質の高い成果物を作ることに繋がるということを意味しています。
プロジェクト品質マネジメントは、以下の3つのプロセスに分けられています。

品質マネジメントの計画

どれぐらいの品質を実現するのか、その品質を確保するためにどのような方法を用いるのかをまとめ、「品質マネジメント計画書」を作成します。

品質のマネジメント

次に説明する「品質のコントロール」で得られたデータを基に、必要に応じて是正処置を検討し、「品質報告書」を作成します。

品質のコントロール

プロジェクトの成果物やプロセスが「品質マネジメント計画書」どおりの品質を確保しているかどうかをチェックし、検証します。

プロジェクト資源マネジメント

プロジェクトを遂行するためには、人的資源(人)と物的資源(資材)は欠かせません。
プロジェクト資源マネジメントは、チームを構成したり適切な資材を確保したりするなど、人的資源と物的資源を割り当て、管理する領域です。
プロジェクト資源マネジメントは、以下の6つのプロセスに分けられています。

資源マネジメントの計画

プロジェクトに必要な人的資源と物的資源を獲得・活用するための方法をまとめ、「資源マネジメント計画書」を作成します。

アクティビティ資源の見積り

各アクティビティに必要な人的資源と物的資源がどのようなもので、どれぐらい必要なのかを特定し、「アクティビティ資源要求事項」を作成します。
アクティビティとは、WBSの「ワーク・パッケージ」を管理できる単位にまで分解したものです。

資源の獲得

「資源マネジメント計画書」や「アクティビティ資源要求事項」に従って人的資源と物的資源を集め、割り当てます。

チームの育成

集まった人的資源を一つのチームとしてまとめます。
チームメンバーの能力強化やチームワークの向上を行います。

チームのマネジメント

チームメンバーを観察し、メンバーが抱えている問題に対処したりメンバー同士のコンフリクト(対立)を解決したりするなど、チームワークを強化するための活動を行います。

資源のコントロール

割り当てた資源が計画どおりに利用されているかどうかをチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント

PMBOKにおけるコミュニケーションとは、プロジェクトに必要な情報が、チームメンバーに限らず顧客などのステークホルダーとの間で交換されることを意味しています。
コミュニケーション・マネジメントは、こうした情報交換を適切に管理する領域です。
コミュニケーション・マネジメントは、以下の3つのプロセスに分けられています。

コミュニケーション・マネジメントの計画

ステークホルダーが必要とする情報を把握し、どのように情報交換を行っていくのかをまとめ、「コミュニケーション・マネジメント計画書」を作成します。

コミュニケーションのマネジメント

「コミュニケーション・マネジメント計画書」に従って情報を収集し、配布します。

コミュニケーションの監視

コミュニケーションが計画どおりに行われているかどうかをチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクト・リスク・マネジメント

PMBOKにおけるリスクとは、もし発生すればプロジェクトの目的達成に影響を与えるものを意味しています。
プラスの影響もマイナスの影響も、どちらも対象となります。
プロジェクト・リスク・マネジメントは、このようなリスクをどのように扱い、どう対処すればよいのかに関する領域です。
プロジェクト・リスク・マネジメントは、以下の7つのプロセスに分けられています。

リスク・マネジメントの計画

リスクにどう対処するのかを定め、リスクの洗い出しや分析のためのツールをまとめ、「リスク・マネジメント計画書」を作成します。

リスクの特定

プロジェクトの目的達成に影響を及ぼしうるリスクを「リスク登録簿」に記述します。
なお、リスクの特定は一度行って終わりではなく、プロジェクトの進行に合わせて適宜見直していく必要があります。

リスクの定性的分析

「リスク登録簿」などに基づき、リスクの発生確率や影響度を検討し、リスクに優先順位を付けます。
検討した内容を「リスク登録簿」に記述します。

リスクの定量的分析

リスクの影響度を数値化し、コストやスケジュールに与える影響を見積もり、「リスク登録簿」に記述します。

リスク対応の計画

「リスク登録簿」を参考にして、各リスクにどのように対応するのかを計画し、リスク対応計画を決めます。

リスク対応策の実行

リスク対応計画に従って、リスクへの対応を行います。

リスクの監視

リスクの追跡や新たなリスク特定を行い、継続的にリスクをチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクト調達マネジメント

プロジェクトの遂行にあたっては、外部の納入業者と契約を結び、様々な物品やサービスを調達する必要も出てきます。
プロジェクト調達マネジメントは、こうした外部からの調達活動を管理する領域です。
プロジェクト調達マネジメントは、以下の3つのプロセスに分けられています。

調達マネジメントの計画

物品やサービスの調達をどのように進めていくのかをガイドとしてまとめ、「調達マネジメント計画書」を作成します。

調達の実行

「調達マネジメント計画書」に従って、納入業者からの提案書を評価し、選定した納入業者との間で合意書を取り交わし、契約を結びます。

調達のコントロール

納入業者が合意書の内容に沿って適切に契約を履行しているのかをチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクト・ステークホルダー・マネジメント

プロジェクトには、チームメンバーのほか、顧客やスポンサーなど様々なステークホルダーが存在します。
プロジェクトに肯定的な人もいれば、否定的な人もいます。
プロジェクト・ステークホルダー・マネジメントは、多様なステークホルダーとの関係を適切に管理する領域です。
プロジェクト・ステークホルダー・マネジメントは、以下の4つのプロセスに分けられています。

ステークホルダーの特定

ステークホルダーの洗い出しを行い、誰がどのような役割を担っているのかを明確にします。
また、各ステークホルダーのプロジェクトへの関心度や影響度を整理します。

ステークホルダー・エンゲージメントの計画

各ステークホルダーとどのタイミングでどのように関わるのかをまとめ、「ステークホルダー・エンゲージメント計画書」を作成します。

ステークホルダー・エンゲージメントのマネジメント

「ステークホルダー・エンゲージメント計画書」に従い、交渉やコミュニケーションを通じて各ステークホルダーの期待を管理します。
例えば、実現困難な期待を抱えているステークホルダーがいる場合、交渉によって期待度を下げ、ステークホルダーとの関係が適切になるようにします。

ステークホルダー・エンゲージメントの監視

ステークホルダーとの関係をチェックし、必要に応じて是正処置を検討します。

プロジェクトマネジメントに関する資格

プロジェクトマネージャは、チームメンバーをまとめ上げ、責任者としてプロジェクトを推進するリーダーです。
経営管理能力は言うまでもなく、各ステークホルダーとの調整なども必要になることから、高い専門性とスキルが求められます。
そのため、プロジェクトマネージャには、どうしても豊富な経験を積んだ人物が採用されがちです。
プロジェクトマネジメントの未経験者や経験の浅い者がプロジェクトマネージャを任せてもらえる機会は多くありません。
では、未経験や経験の浅い者がプロジェクトマネージャを任せてもらうには、どうすればよいのでしょうか。
その答えの一つが、プロジェクトマネージャに関する資格を取得することです。
資格を取ることが、プロジェクトマネジメントに関する知識の証明になります。また、任せる側が採用する根拠になりやすいでしょう。
もちろん、プロジェクトマネージャとしての経験を積んできた者が資格を取ることにも大きなメリットがあります。なぜなら、経験の裏付けとして資格を取得しておくことで、今後のキャリアアップに有利に働くからです。
以下では、プロジェクトマネージャに関する資格のうち、代表的なものを3つ紹介します。

プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(PMP)

プロジェクトマネジメント協会(PMI、本部:米国フィラデルフィア)が認定している国際資格です。

特徴

PMIが認定しているだけあって、出題はPMBOKに準拠しています。
プロジェクトマネジメントに関する資格の中では、最もプロフェッショナルな資格と言えます。
しかし、受験するためにはプロジェクトマネジメントの経験が一定期間以上必要であったり申し込みの際に自身のプロジェクト経験を英語で記述したりする必要があるなど、申し込みのハードルはかなり高くなります。

試験概要

受験料  555ドル(約6万円)/PMI会員の場合は405ドル
受験日  毎日
合格率  不明(非公表)
試験形式 多肢選択式(CBT方式)
受験資格 以下の条件を満たす必要があります。

  1. プロジェクトマネジメントの指揮・監督の経験が一定期間以上あること
    (大卒者の場合、36か月間のプロジェクトマネジメントの実務経験、かつ、指揮・監督する立場での4,500時間の実務経験。高卒者の場合、それぞれの実務経験60か月間、かつ、7,500時間を要する)
  2. 公式のプロジェクトマネジメント研修を35時間以上受講していること

プロジェクトマネージャ(PM)

経済産業省が認定している国家資格です。

特徴

情報処理推進機構(IPA)が運営している情報処理技術者試験のうち、最も難易度が高い高度情報処理技術者試験の一区分です。
プロジェクトマネジメントに関する資格の中では、日本における知名度が最も高い資格と言えます。
自身の経験に基づいたプロジェクトの進め方や対処方法について、2,000文字にも及ぶ論述を要する問題が出題されるなど、論理的に文章を書くスキルも必要となるため、論述に慣れていないと合格が厳しい試験です。
IT未経験者は、まずは高度情報処理技術者試験よりも難易度の低いITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者の資格を取ってみるのも良いでしょう。

試験概要

受験料  5,700円(税込)
受験日  年1回(毎年4月)
合格率  14.1%(平成31年度春期実施)
試験形式 多肢選択式/記述式/論述式
受験資格 なし(誰でも受験可)

P2M

日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)が認定している資格です。
なお、PMAJは、日本の強みを生かしたプロジェクトマネジメント知識体系「プログラム&プロジェクトマネジメント標準ガイドブック(P2M標準ガイドブック)」の普及事業を行っている団体であり、PMIの傘下団体であるPMI日本支部とは異なります。

特徴

P2M試験は、「P2M標準ガイドブック」に準拠した問題が出題されます。
P2Mは、レベルに応じて以下の4種類の資格が存在します。
その中でもPMRは、面談審査やワークショップが試験として課されるため、かなり難易度の高い試験となっています。

プロジェクトマネジメント・コーディネータ(PMC)

出題内容 P2Mのプロジェクトマネジメントコアに関する問題
受験料  17,000円(税込)
受験日  毎年奇数月10日から31日までの任意の日
合格率  64.2%(2019年度実施)
試験形式 多肢選択式(CBT方式)
受験資格 PMC講習会を24時間以上受講すること

プロジェクトマネジメント・スペシャリスト(PMS)

出題内容 P2Mおよび関連する基礎的な問題
受験料  39,200円(税込)
受験日  毎年2月、6月、10月の任意の日
合格率  72.2%(2020年10月実施)
試験形式 多肢選択式(CBT方式)
受験資格 なし(誰でも受験可)

プログラムマネジャー・レジスタード(PMR)

出題内容 P2Mの実践力を問う問題
受験料  一次試験55,000円(税込)、二次試験165,000円(税込)
受験日  一次試験11月~12月頃、二次試験1月~2月頃
合格率  87.5%(2019年度実施)
試験形式 論述/面談審査/ワークショップ
受験資格 PMS資格登録者、かつ、プログラム・プロジェクトの経験が3年以上あること

プログラムマネジメント・アーキテクト(PMA)

PMR資格登録者が受験できる資格試験ですが、現在(2020年11月)にいたるまで一度も実施されたことのない試験となります。

プロジェクトマネジメントのおススメ本

プロジェクトマネジメントの知識を身に付けるのであれば、やはり本を読むのが最良です。
ただし、一口にプロジェクトマネジメントの本と言っても、初学者向けから経験者向けまで、様々な書籍が存在します。
ここでは、以下の3つの読者像を想定し、プロジェクトマネジメントのおススメ本を紹介していきたいと思います。

  1. プロジェクトマネジメントの経験がない、または乏しい読者
  2. プロジェクトマネジメントの経験はあるが、いま一歩自信のない読者
  3. プロジェクトマネジメントに豊富な経験があり、さらに知識を求める読者

経験がない、または乏しい読者にはこれ!

PMBOK対応 童話でわかるプロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメントの概念を学ぶのに打ってつけの本です。
「三匹の子ブタ」の家づくりを題材にスコープ定義の重要性を説くなど、有名な童話に基づきプロジェクトマネジメントについて解説しています。
プロジェクトマネジメントについて今一つピンと来ていない人や、これまでに様々な解説書や専門書を読んで挫折した人は、本書を読んでみましょう。

マンガでわかるプロジェクトマネジメント

主人公が初めてプロジェクトマネジメントに挑戦するというストーリーで進むので、経験のない人がイメージを抱くのにふさわしい本です。
PMBOKに準拠し、各知識エリアについて基本的な解説がなされています。
マンガ部分と解説部分という構成になっており、活字が苦手な人は、まずは本書を手に取ることをおススメします。

経験はあるが、いま一歩自信のない読者にはこれ!

担当になったら知っておきたい「プロジェクトマネジメント」実践講座

どちらかというと初学者向けとも言えますが、プロジェクトマネジメントの経験がある人にとっても知識の再確認になる本です。
プロジェクトの計画から実行にいたるまでのプロセスを細分化し、それぞれの内容について丁寧に説明しています。
そのため、未経験者にとってはプロジェクトマネジメントの流れを詳細に理解でき、経験のある人にとっては知識と経験の振り返りを行うことができます。

プロジェクト実行ガイド大全

著者の豊富なプロジェクトマネジメント経験に基づき、プロジェクトの段階ごとに、誰が何をいつまでにどのレベルまで行うべきかを具体的に説明した本です。
実際にプロジェクトを進めるにあたって、本書のタイトルどおりガイドとして役立つ内容となっています。
システム開発に特化しており、かなり実践的な本と言えます。

豊富な経験があり、さらに知識を求める読者にはこれ!

ソフトウェア見積り 人月の暗黙知を解き明かす

多くのプロジェクトの失敗原因が見積りにあるという著者の認識から、そもそも見積りとはどうあるべきか、どのような見積り方法があるのか、どう実践に活かすのかを丹念に説明した本です。
これからプロジェクトマネジメントに携わる人は当然として、正確に見積りができないのは当たり前と思っているような経験者こそ読むべき一冊です。

アート・オブ・プロジェクトマネジメント-マイクロソフトで培われた実践手法-

プロジェクトマネジメントについて、多岐にわたり詳細な解説を行っている本です。
プロジェクトマネジメント経験者がこれまでの自身の進め方や手法を振り返ったり、今まさにプロジェクトマネジメントに携わる人がプロジェクトを進める上での抜け漏れがないかを確認したりするのに役立ちます。
本書をすべて読んで理解するのは大変ですが、幅広な視野と知識を手に入れることができる内容となっています。

参考

書籍

  • 西村克己『ゼロから始めるプロジェクトマネジメント大全(大和出版):立ち上げから問題解決、実行、終結までの管理手法と実践例』PHP研究所、2015年
  • 広兼修『プロジェクトマネジメント標準PMBOK入門 PMBOK第6版対応版』株式会社オーム社、2018年
  • 鈴木安而『図解入門よくわかる最新PMBOK第6版の基本』秀和システム、2018年
    『プロジェクトマネジメント知識体系ガイドPMBOKガイド第6版』2018年
  • 広兼修『マンガでわかる業務改善プロジェクト』株式会社オーム社、2020年

Webサイト