「紫の牛」とは何か?マーケティングを不要にするアイデア

2024年7月17日

紫の牛

紫色の牛

「紫の牛」とは、マーケティングの分野でさまざまな著作を出しているセス・ゴーディン(Seth Godin)のアイデアで、常識破りな製品やサービスを意味します。

現代は製品やサービスの情報が氾濫しているため、ユーザーに対して自身の製品・サービスの情報を届けるのは難しくなってきています。こうした状況の中で、自身の製品・サービスの情報をユーザーに届ける費用対効果に優れた方法が紫の牛になることです。

たとえば、牛の牧場に行ったとします。多くの牛がいるため、一頭一頭の牛を意識したりはしません。
しかし、牛の群れの中に紫の牛がいたら、その牛は何なのかを知りたがるはずです。
つまり、ここでいう牧場の牛たちは市場に溢れる製品・サービスであり、紫の牛というのは常識破りの製品やサービスを意味しています。

紫の牛を生み出す方法

セス・ゴーディンは『「紫の牛」を売れ!』の中で、下記の紫の牛を生み出す方法を紹介しています。

  • 少数の顧客にアピールする10通りの方法を考える
  • もっとも小さい市場を考える
  • 製品は外部調達する
  • 上得意客に直接語りかける
  • ほかの業界のまねをする
  • あと一歩進む
  • あなたの業界で「まだやっていない」ことを探し出せ
  • 「なぜやらないのか?」を自問する

「紫の牛」度を飛躍的にアップさせる秘訣

セス・ゴーディンは「紫の牛」度を高める要素、つまり製品やサービスが注目されるためのポイントを以下のようにまとめています。

  • 長持ちするか?
  • 見せびらかしたいものか?
  • 簡単か?
  • クレームを有効活用しているか?
  • 安全なものに逃げていないか?
  • 使いにくさも、ときには便利
  • 「あなただけに」特別なサービスをしているか?
  • アフターサービスは万全か?
  • オーダーメイドの商品か?
  • ユーザーが優越感を持てるか?
  • 何かが起こる予感はあるか?
  • ニッチ市場にこだわっているか?
  • ニッチ市場を見つけたか?
  • 誰かが大きなデメリットを被らないか?
  • 複雑で特別なものか?
  • 人に伝えたくなるものか?
  • 楽しげな見世物はあるか?
  • 従業員を売っているか?
  • ユーザーの執着心をかき立てるか?
  • 目新しい狙いはあるか?
  • 速さよりも正確さを重視しているか?
  • 何か一点でもいい、最高のものを持っているか?
  • すぐに修理してくれるか?
  • 他の商品性と比べて突出しているか?
  • 静けさをもたらすか?
  • 安くて満足できる品質か?
  • 夢を見られるか?
  • 危険なにおいがするか?
  • 危険を最小限に抑えられるか?
  • 自慢できる危険さがあるか?
  • 美男美女か?
  • 目立つ服装か?
  • 声が美しいか?
  • 親身になってくれるか?
  • 競争相手のいないところにいるか?
  • 感じがいいか?
  • すたれるものを見分けられるか?
  • 顧客を信頼しているか?
  • 評判になるルールはあるか?
  • 最高を見つけよう!

参考

  • セス・ゴーディン(著)、門田美鈴(訳)『「紫の牛」を売れ!』ダイヤモンド社、2004年