ピーター・ティールによるスタートアップの戒律

ペイパル・マフィアが考えたスタートアップの戒律

ピーター・ティールはペイパルの共同創業者であり、現在ではエンジェル投資家として活躍しています。
ティールの著書である『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』は、彼のスタンフォード大学の講義資料がもとになっています[1]ピーター・ティール(著)、ブレイク・マスターズ (著)、関美和(訳)『ゼロ・トゥ・ワン … Continue reading

『ゼロ・トゥ・ワン』の中で、ティールはスタートアップの戒律として以下の4点を挙げています。

スタートアップの戒律
  • 小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい
  • 出来の悪い計画でも、ないよりはいい
  • 競争の激しい市場では収益が消失する
  • 販売はプロダクトと同じくらい大切だ

ドットコム・バブルからの教訓

20世紀が終わろうとしている頃、アメリカでは「○○.com」の名前がつくようなネット関連企業に対する経済的熱狂(ドットコム・バブル)が興りました。
しかし、2000年にそのドットコム・バブルがはじけると、ネット関連企業の多くは淘汰されました。その教訓として、スタートアップをはじめとして、以下の4点が信じられるようになりました。

ドットコム・バブルからの教訓
  • 少しずつ段階的に前進すること
  • 無駄なく柔軟であること
  • ライバルのものを改良すること
  • 販売ではなくプロダクトに集中すること

先ほど紹介したピーター・ティールの戒律は、ドットコム・バブルからの教訓に異を唱えるものです。

1ピーター・ティール(著)、ブレイク・マスターズ (著)、関美和(訳)『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』NHK出版、2014年。以下『ゼロ・トゥ・ワン』と略記