ChatGPTの時代でいらなくなるWebサイト、それでも必要とされるWebサイト
ChatGPTが答えてくれるのに、Webサイトは必要なのか?
テキスト、イラスト、音声。あらゆるものがAI技術によって生成される昨今、Webサイトの役割も大きく変わろうとしています。
このPromapediaを運営しているSSAITS(サイツ)も、Webサイト制作の仕事をしつつ、ChatGPTを始めとするチャットボットや生成AIを使いながら仕事をしています。
これからは、今までのようにGoogleなどでWebサイトを検索するのではなく、知りたい情報をChatGPTなどのチャットボットに質問する方が主流になっていくと思われます。
では、今後Webサイトは不要になっていくのでしょうか?
今回はSSAITSの業務を通じて考えた「ChatGPTの時代でいらなくなるWebサイト」、「それでも必要とされるWebサイト」についてお話していきます。
いらなくなるWebサイト
まとめサイト(キュレーションメディア)
ChatGPTを始め、AIが情報をまとめてくれる時代、必要性を最も低下させるのがまとめサイト(キュレーションメディア)だと思われます。
Web上にある情報をまとめただけの記事を掲載するようなまとめサイトは世に五万とあります。しかし今後は、そのようなまとめサイトで情報を探すよりも、チャットボットに質問する方が簡潔でわかりやすい回答があるため、役割を失っていくでしょう。
たとえば、「キュレーションメディア」という言葉がわからず、Googleで検索したとします。すると、複数のWebサイトがヒットしますが、多くのWebサイトはSEOの点からなのか、不要な情報が多く、思ったような回答が得られないことがあります。
しかし、ChatGPTに同じ質問をすると、「キュレーションメディアとは何か?」を簡潔に答えてくれるだけでなく、「キュレーションメディアの問題は何か?」というような追加の疑問にも、その場で回答してくれます。
キュレーションメディアは往々にして情報の精度が問題視されますが、情報の信頼性が高くないWebサイトで調べものをするより、今後はChatGPTに質問をすることが多くなるでしょう。
IT技術系の情報サイト
SSAITSの業務の中で、最も利用しなくなったのはIT技術系の情報サイトです。
たとえば、「Webサイトでキャラクターの画像を動かしたい」と思った時、これまではさまざまな情報サイトから、自分のやりたいことに近いものを探していました。
しかし、ChatGPTに同じ質問をすると、サンプルのコードとともに画像の動かし方を提案してくれるだけでなく、手元のコードをChatGPTに送ることで、そのコードでの対処法を教えてくれます。
プログラミングの世界は完全に論理の世界なので、AI技術が最も活用できる場所です。今後、IT系の質問は、Webで検索するよりも、ChatGPTに質問する方が主流になっていくと思われます。
必要とされるWebサイト
コーポレートサイトなど、正確な一次情報を提供するWebサイト
チャットボットにはまだまだ多くの弱点がありますが、その1つが情報の不正確さです。
たとえば、「2024年の大学入学共通テストの日程を教えてほしい」と質問しても、2023年や2022年の情報を答える可能性があります。
大学入学共通テストの日程が知りたいのであれば、大学入試センターのWebサイトを見たほうが確実です。
このように、コーポレートサイトのような正確な一次情報を提供するWebサイトは、ChatGPTの時代でもこれまで通り必要とされます。
情報の鮮度・新しさに価値があるニュース系のWebサイト
ChatGPTに質問する時代になっても、ニュース系のWebサイトは人気を維持すると思われます。
ChatGPTも日々新しい情報を学習しているものの、常に最新のデータである可能性は高くありません。
そのため、「最新の情報にキャッチアップするためにはこのWebサイトをチェックしておかなければ」と思われるニュース系のWebサイトは、これまで通り多くのアクセスを得られるでしょう。
情報発信者に価値があるWebサイト
芸能人のブログや、その道の権威が監修しているWebサイトなども、ChatGPTの時代になっても、変わらず人気を維持していくと思われます。
たとえば、キュレーションメディアで取り上げるようなテーマであっても、「あの人(Webサイト)の考えを聞きたい」と思われるようなWebサイトであれば、ChatGPTではなく、Webサイトを訪問して、情報を検索するでしょう。
今後のPromapediaの方針
以上、2024年2月1日時点の考えをまとめてきました。
Promapediaでは、以前「有益で価値あるホームページ・Webサイトとは何か?」という記事の中で、以下の4つのパターンに該当するWebサイトが有益で価値があるとしました。
- パターン1:情報に価値があるサイト
- パターン2:情報発信者に価値があるサイト
- パターン3:情報の鮮度・新しさに価値があるサイト
- パターン4:データベースとして価値があるサイト
約5年前に書いた記事ですが、価値のあるWebサイトのイメージは大きくは変わりません。Googleで検索するよりも、チャットボットへの質問が主流になっても、「正確な一次情報を提供するWebサイト(情報に価値があるサイト)」、「情報発信者に価値があるサイト」、「情報の鮮度・新しさに価値があるサイト」は今後も生き残っていくと考えています。
しかし、パターン4のデータベースとして価値があるサイトは、独自の貴重なデータをもっていない限り、今後価値を低下させていくと思われます。
Promapediaはこれまで、さまざまな情報を蓄積しながら、プロジェクトマネジメントに関するデータベースとして利用できるサイトを目指して運用してきました。
しかし、今後表面的な情報を提供するだけであれば、チャットボットに質問したほうがユーザーのみなさまにとって有益であると考えております。
今後、Promapediaは「情報発信者に価値があるサイト」を目指し、「Promapediaでどう書かれているか確認しよう」とミーティングで言っていただけるようなWebサイトにしていきますので、今後ともご愛顧賜りますようお願い申し上げます。