仕事を上手く回したいなら、タスクを洗い出し、タスクリストをつくる
タスクの洗い出しを考える
今回はタスクの洗い出しとタスクリストの作成について考えていきましょう。
「今日1日で終わるだろう」と考えていた資料作成で残業になってしまったり、長い時間をかけたのに一向に仕事が終わらなかったりということはないでしょうか。
こうした仕事の問題は、多くの場合タスク洗い出しがなされず、タスクリストができていないことが原因です。
仕事を早く済ませたいならタスク洗い出しやタスクリストの作成は必須の作業ですが、意外とそれができておらず、やることがわかっていないため、ずるずると仕事をしてしまっているというのが現状ではないでしょうか。
できているようでできていないタスクリスト
「やることがわかっていない」というと、「そんなことはない!俺のスケジュール帳にはやることリストがびっしりだ!」というような言葉が返ってくるかもしれません。
しかし、仕事が遅い人の場合、その手帳には「A社へのプレゼン資料作成」や「Webページの更新依頼」などという漠然としたやることのタイトルが記載されているだけです。
これでは仕事が遅くなっても無理はありません。
タスクリストの作成とは、仕事(やること)の内容を細分化し、進捗管理を容易にし、業務完了までの道筋を明確化することといっても過言ではありません。
ここからは実際のタスクリスト作成の工程を見ていきましょう。
タスクリストの作成方法
仕事の内容の大項目を考える
タスクリストを作成していくにあたって重要なのは、その業務に必要なタスク(作業)を洗い出していくことです。
とくに大項目、小項目ごとに分けて考えていくと後々整理がしやすいでしょう。
たとえば、提案資料を作っていくのであれば、大きな作業として
- 提案資料の構成を考える
- データをそろえる
- パワーポイントでの資料作成
というステップを踏みます。これらの作業がその仕事内容の大項目といえます。
小項目で分けていく
そして次はこの大項目の内容を完了させるためにどんな作業が必要かを考えていきます。
それが仕事の小項目です。
最終的に仕事内容は下記のようなタスクに細分化することができます。
・提案資料の構成を考える
・データをそろえる
┗他社製品の価格
┗需要
┗直近の導入実績
・パワーポイントでの資料作成
┗タイトル
┗自社紹介
┗自社製品紹介
┗価格比較
(以下、省略)
最後に必要時間を考えていく
タスクを細分化したら、最後にそれぞれの作業にどのくらいの時間が必要なのかを確認していきましょう。
小項目の作業に必要な時間を見積もり、その仕事に必要な時間を算出していきます。
最終的な時間を見てみると、漠然と考えていた作業時間に比べて、意外と時間が必要だったり、逆に思ったほど時間が必要なかったりということは多々あることです。
・提案資料の構成を考える(2時間)
・データをそろえる
┗他社製品の価格(1時間)
┗需要(1時間)
┗直近の導入実績(2時間)
・パワーポイントでの資料作成
┗タイトル(30分)
┗自社紹介(1時間)
┗自社製品紹介(1時間)
┗価格比較(1時間)
(以下、省略)
ここまで来たら、タスクリストの完成です。
タスクリストをつくるメリット
重要なのは細分化とともに構成を考えてしまうこと
このようにしてタスクを細分化し、タスクリストとして一覧化すると、やることが明確になるだけでなく、作業時間を無駄にすることなく仕事を進められるようになります。
ここで重要なのは、構成を考えることは、タスクの洗い出しと同時に行なうか、洗い出しの前に考えてしまうことです。
手戻りをなくすことができる
仕事の遅い人はその仕事をどうしたいか、つまりどのような構成で進めていくかを考えずに作業を開始してしまいます。
その結果、作業途中で必要な作業が見つかって、前までの作業に手戻りになってしまったり、作業の途中で枝葉末節にこだわって変に時間をつかったりしてしまいます。
こうした余計な作業をそぎ落とし、作業を迷走させないことは、作業時間の短縮になるだけでなく、質の向上にもつながっていきます。
より良い仕事をより短い時間で達成するために、タスクリストの作成は必要であるといえましょう。