オンデマンドスケジューリングとは何か?PMBOKの手法を解説

オンデマンドスケジューリングの手法

オンデマンドスケジューリングは、PMBOKの知識エリア「プロジェクト・スケジュール・マネジメント」で登場する言葉です。
「プロジェクト・スケジュール・マネジメント」は、プロジェクトを所定の期間で完了させることを目的としています。

「オンデマンド」は「ユーザーに要求されたときサービスを提供する」という意味を持っています。
すなわちオンデマンドスケジューリングとは、「要求されたときに提供するスケジュール法」ということです。

オンデマンドスケジューリングの特徴

オンデマンドスケジューリングでは、プロダクトの開発や増分において、作成された事前のスケジュールに依存しません。
作業するのに必要な資源が利用可能になったタイミングで、中間生成物の待ち行列やバックログから作業を取り出し、実施します。

これらの特徴から、オンデマンドスケジューリングは「タスクの大きさやスコープを類似化・束化できるプロジェクト」や「運用的環境・持続的環境によってプロダクトが進化するプロジェクト」でよく利用されます。

オンデマンドスケジューリングの由来

オンデマンドスケジューリングは「プルベースのスケジュール」に分類されます。
プルベースとは、「必要とされる見込み量」ではなく「実際に必要となった量」に応じる方式のことです。
これらの概念は「制約理論(TOC)」と「リーン開発」に基づいています。

制約理論とは

「制約理論(Theory Of Constraints)」とは、経営を改善するための哲学・手法です。
制約理論には「あらゆるシステムは少数・唯一の要因によってパフォーマンスを制限されている」という仮定があります。
この仮定に基づき、「制約にフォーカスして問題解決すれば、小さな変化と努力で大きな成果を得ることができる」というのが制約理論の主張です。
この理論における制約のことを「ボトルネック」と呼ぶことがあります。

リーン開発とは

リーン開発とは、プロセスから無駄を取り除き、より素早く効率のよい開発を目標とした開発手法です。
「リーン(Lean)」には「脂肪のない」「均整の取れた」という意味があります。
リーン開発については、下記の記事もご参照ください。

参考