【読書をしても頭に残らない人向け】本の内容を記憶に定着させる方法を紹介
「たくさん本を読んでいるのに頭に残らない……」
こうした悩みを抱えている人は少なくないと思います。
今回は読書をしても頭に残らないことで悩んでいる人に向けて、本の内容を記憶に定着させる方法を紹介していきます。
大切なのはアウトプット
読んだ本の内容を記憶に定着させるためのカギはアウトプットにあります。
アウトプットとは、「話す」「書く」「行動する」といった出力のことを言います。一方で、「聞く」「読む」に当たるのがインプットです。
「本を読んでも頭に残らない」という問題の根幹にあるのは、インプットだけをして、アウトプットができていないことです。
これから話す内容は、すべて「アウトプットの方法」と言っても過言ではありません。
今回の内容については動画でも解説しています。ぜひご覧ください。
読書やセミナーの前に「自分が何を一番学びたいか」考える
多くの人は、特に準備をすることなく、本を読み始めると思います。
しかし、本を読む時は「この本から何を学びたいのか」を考えてから、読書を始めてみてください。
「何を学びたいのか」を意識することで、読書中もその内容に注意が向いて、理解が深まります。
パーティーなどのざわついた場所でも、自分の名前や興味のある言葉が出てきた時に、自然とその話を聞き取れるカクテルパーティー効果という現象があります。
これと同じように、先に学びたいことを意識しておくことで、脳はセミナーや本から、答えを見つけ出そうとしてくれます。
誰かに話す
読んだ本の内容を家族や友人に話すことも、記憶への定着を助けます。
「この間、こんな本を読んだよ」と内容を話し、さらに自分の意見や気づいたことまで言えれば、より良いでしょう。
話すことで記憶の定着が図れるとともに、思考力も高まります。
誰かに話すことを前提にして本を読む
とはいえ、本の内容を話す人がすぐには見つからなかったり、なかなか話す時間が作れなかったりすることもあります。
そのような時は、本を読む際に「読み終わったら、この本の内容を誰かに話そう」と決めるだけでも効果があります。
これだけでは何も変わらないように思えますが、そのようなことはありません。
「本の内容を誰かに話す」と決めて読むだけで、注意力が高まり、無意識に「要点をつかもう」とした読み方をします。
その結果、思考が整理され、記憶への定着が促されます。
読書の感想を書く
本を読んだら、感想を書くのも効果的です。記憶の定着にもなり、感想をまとめることで思考が深まります。
これらの「書く」は、パソコンなどでタイピングするよりも、手で書く方が、記憶の定着や学習に効果があるとされています。
タイピングすることの多い現代ですが、資格取得などしっかり覚えたいことがある場合には、手書きも取り入れてみてください。
「手で書く」ことは、アウトプットの中でも非常に効果の高い行為です。書くことで、脳が活性化し、記憶力も高まるので、学習に最適の方法だと言えます。
本の内容をすぐに思い出す
本を少し読み進めたら、一度本を閉じて、書いてあった内容を思い出すことも、記憶への定着を助けます。
この読書法は「但馬聖人」とたたえられた江戸時代の儒学者・池田草庵の読書術で、「掩巻(えんかん)」と呼ばれています。
さいごに
今回は読書した内容を記憶に定着させる方法を紹介してきました。
本の内容が身につけば、実生活で活用でき、自己の成長にもつながります。
「もっと成長していきたい」と考えている方は、ぜひ実践してみてください。
参考
- 樺沢 紫苑『学びを結果に変えるアウトプット大全 』サンクチュアリ出版、2018年
- 齋藤 孝『究極 読書の全技術』KADOKAWA、2022年
- 松岡正剛『多読術』ちくまプリマー新書、2009年