【日本にはどんなITベンダーがいるの?】上場している企業を中心に、大手のITベンダーまとめ

2021年11月5日

日本のITベンダーにはどのような企業がいるのでしょうか?
今回は上場している企業を中心に、大手のITベンダーをまとめました。

富士通

富士通は1935年に設立した大手ITベンダーで、日本のITベンダーの中で売上シェア第1位となっています。
テクノロジーソリューション、ユビキタスソリューション、デバイスソリューションといった事業を展開しており、プロダクトの開発、製造、販売から保守運用までをトータルで提供しているのが特徴です。
理化学研究所と共同開発を行ったスーパーコンピュータ「富岳」が、計算速度のランキングで世界首位を獲得したり、「非接触型 手のひら静脈認証」をはじめとした世界初の商品を開発したりしていることでも有名です。
また、富士通アイソテックや富士通エフサスなどの国内グループ会社を複数展開しています。

NTTデータ

NTTデータは1988年に設立したITベンダーです。
データ通信やシステム構築事業をメインに事業展開している企業で、NTTグループ主要5社の1つでもあります。
情報サービス専業会社として日本最大手であり、国内・国外に300社を超える傘下企業を持っています。
金融・決済、公共・官公庁・法人関連のシステム開発や、気象庁の地域気象観測データ通信システムの構築も手掛けており、国内における売上シェアは3位の企業です。

日立製作所

日立製作所は1910年に設立し、世界有数の総合電機メーカーとして有名なITベンダーです。
ハードウェア、ソフトウェア、情報機器、システムなど幅広いサービスを提供しています。
現在では成長分野を「モビリティ」「ライフ」「インダストリー」「エネルギー」「IT」の5分野に定め、これらに注力して事業を展開しています。
「技術の日立」の名に恥じない技術力で、国内に留まらず海外でも活躍する企業です。

NEC(日本電気)

NECは1899年に設立しているITベンダーで、売上シェア第2位を誇る大手企業です。
有線・無線通信機器とITサービスを主力事業として拡大しており、かつてはハードウェア単体の販売を行っていましたが、2000年以降はその規模を広げてビジネスモデルの改革が進められました。
近年では「Fin Tech」や「自動運転技術」などにも力を入れています。
また、人工知能を活用した画像認識や自然言語認識技術にも強く、顔認識システム「NeoFace」は顔認証ベンチマークテストでスピード・精度ともに3回連続で世界一を獲得した実績もあります。

三菱電機

三菱電機は1921年に設立し、日本の大手総合電機メーカーかつ、三菱電機グループの中核企業でもあるITベンダーです。
家電や重電、人工衛星などの幅広い製品を販売しており、数多くの産業用電気機器において日本国内トップシェアである点も有名です。
さらに、宇宙・防衛分野に強みを有しており、防衛省契約実績に関して防衛エレクトロニクス分野は長年、三菱電機が1位を維持しています。

パナソニック

パナソニックは1935年に設立した日本に拠点を置く大手ITベンダーです。
洗濯機や冷蔵庫などの家電分野をはじめ、住宅設備分野、車載分野などに重点を置いて事業を展開しています。
かつてはコンシューマー向け製品やサービスに注力していましたが、2013年から企業向け製品やサービスの比率を上げるよう事業転換を図っています。
事業はグローバル展開もしていることから、数々の業界でトップシェアを誇っていることも特徴です。

トレンドマイクロ

トレンドマイクロは1989年に設立したITベンダーで、コンピュータ・インターネット用のセキュリティ関連製品の開発・販売を行っています。
トレンドマイクロの創業はアメリカですが、現在の本社は東京都に置かれているため日本企業として判断されることが多いです。
中小企業のエンドポイントセキュリティ製品で11年連続シェア1位を誇っており、さらに、企業向け製品の国内市場シェアは17年連続1位です。
主力製品には総合セキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター」シリーズがあり、開発と製品販売を行っています。

野村総合研究所

野村総合研究所は1965年に設立し、システム運用をはじめとするITソリューション、コンサルティングなどをトータルで提供している企業です。
民間企業や官公庁への戦略コンサルティング・ITコンサルティングや、金融業・流通業を顧客とするシステム構築・運用に強く、日本郵政グループの郵政総合情報通信ネットワーク、簡易保険システムの構築などの公共分野にも事業を拡大しています。

シャープ

シャープは1935年に設立し、国産として初めてラジオやテレビ、業界ではモバイルカメラ付き携帯電話など日本や世界初の商品を数多く創出してきた企業です。
現在は鴻海精密工業の傘下に入っており、8K関連商品の開発に注力しています。
シャープの8K対応液晶テレビ「LC-70X500」は、CEATEC JAPAN 2017部門賞のホーム&ライフスタイル・イノベーション部門でグランプリを受賞しました。
8K放送の市場開拓を先行して進めており、医療やオフィス、セキュリティサイネージなどの需要拡大を目指したトータルな戦略が注目されています。

大塚商会

大塚商会は1961年に設立し、オフィスコンピュータやFAXなどのOA機器商社として急成長を遂げたITベンダーです。
パソコンや企業ネットワークが普及したことにより、ソリューションプロバイダへ事業領域の拡大もしています。
現在はコンピュータ・ネットワーク関連のシステムインテグレーション事業、コンピュータ機器の保守、アウトソーシングを中核とするサービス&サポート事業、事務機器用品・LED照明・オフィス雑貨を中心とするカタログ通販サービス&サポート事業の3事業を中核として事業を展開しています。

東芝

東芝は1904年に設立した企業で、重電や家電、電子機器など幅広く手がけている上に、開発・設計・製造・サービスまでトータルに展開しています。
冷蔵庫や洗濯機、電子レンジなどの家電製品における国産化第1号の製品も多く、日本における白物家電のパイオニアでした。
現在は消費者向け製品からは撤退し、電子部品、原子炉・重電機・軍事機器・鉄道車両など企業間取引が行われる重工業分野へ事業展開しています。

OKI(沖電気工業)

OKIは1949年に設立し、通信機器や現金自動預け払い機(ATM)等の情報機器を主軸に製造・販売するITベンダーです。
通信機器メーカーとして1881年、日本で最初に創業以来130年以上の歴史を持つ企業で、情報通信、メカトロシステム、プリンター、EMSを事業部門として展開し、金融機関、官公庁、企業・法人などを中心に各種製品やソリューションを提供しています。
特に、ATMは国内・国外において高いシェアを占めているのが特徴です。

ジャストシステム

ジャストシステムは1981年に設立したソフトウェア開発企業です。
日本語ワープロソフトの開発・販売に進出し、1985年には看板製品となる「一太郎」を発売しました。
現在では民間企業向けのクラウドサービス・オールインワンBIツールや、文教向け学習ソフトの開発・販売なども手がけています。

三菱総合研究所

三菱総合研究所は1970年に設立し、総合シンクタンクとして幅広いジャンルで事業を展開しているITベンダーです。
市場規模の大きいITソリューション事業の拡大に注力しており、ITソリューション事業部門の拡大や、三菱総研DCS(システム開発会社)の連結子会社化、三菱UFJフィナンシャル・グループとの業務提携などに取り組んでいます。

ISID(電通国際情報サービス)

ISIDは1975年に設立し、電通グループの子会社でもあるITベンダーです。
設立当時は、世界的規模のコンピューターネットワークによる遠隔情報処理サービスをメイン事業として展開していました。
現在では金融・製造・電通グループ各社との協業の3つを主軸に、コンサルティングや業務アプリケーション、IT基盤構築・運用などのソリューション・サービスを提供しています。

参考