CRUD(クラッド)とは何か?ソフトウェア開発のための4つの基本機能を解説

2021年7月28日

CRUDの概要

CRUD(クラッド)とは、ソフトウェアにおける以下の4機能のイニシャルをつなげたものです。

  • Create:登録、生成
  • Read:参照、読み取り
  • Update:変更、更新
  • Delete:削除

ソフトウェアを開発する際、この4点は永続性を持つ基本機能として挙げられます。
「R」については、「Read」ではなく「Retrieve(検索)」を、「D」については「Destroy(削除)」として扱うこともあります。

CRUDは主にデータベースシステムやユーザインタフェース(UI)の開発時に意識されます。
たとえばデータベースによって会員や売上を管理するシステムの場合、情報の登録や読み取り、変更、削除などの機能は基本的に備わっていなければなりません。
これらの機能を不足なく備えることで、システムの完全性が高まります。

ユーザインタフェースを開発する際も、CRUDの視点は重要です。
「情報を参照する方法」「情報を検索する方法」「情報を更新する方法」はできるだけ分かりやすく実装される必要があります。

また近年のSNSでは、あえて「発信した情報を更新・編集」する機能を備えていないシステムもあります。
編集など一部の機能を意図的に搭載しないことで、そのSNSの独自性を高めたり、開発対象を限定してコストを注ぐことが可能です。
このように特殊なケースではありますが、実装する機能の検討材料としてCRUDを議題にすることもあります。

CRUDが使われる場面

CRUDはデータベースシステムやUIにおいて、備えるべき指標として掲げられます。
非常に単純で当然のように思える4要素ですが、複雑なシステムになると、いずれかの実装漏れが発生する可能性はゼロではありません。
そのため、CRUDをベースにした分析や表などを用いてチェックを行い、実装漏れを予防します。
チェック時に「CRUD図」と呼ばれる表形式の一覧を作成することもあります。

CRUDに似たコンセプトの単語

CRUDと同様のコンセプトを示すものに、以下の単語が挙げられます。
どれもシステムの完全性を確保する要素を表現したものです。

ABCD

  • Add:追加
  • Browse:走査
  • Change:変更
  • Delete:削除

ACID

  • Add:追加
  • Change:変更
  • Inquire:問い合わせ
  • Delete:削除

BREAD

  • Browse:走査
  • Read:読み取り
  • Edit:編集
  • Add:追加
  • Delete:削除

参考

用語

Posted by promapedia