JIS X 0161によるシステムやソフトウェアに対する4種類の保守 ―是正保守・予防保守・適応保守・完全化保守―

JIS X 0161と保守の概要

JIS X 0161とは、2006年に第2版として発行されたISO/IEC 14764を基に,技術的内容及び対応国際規格の構成を変更することなく作成した日本工業規格(JIS)の1つです。
このJIS X 0161では、ソフトウェア保守プロセスのための要求事項を明確にしていきます。

JIS X 0161では保守を是正保守・予防保守・適応保守・完全化保守の4つの種類に分けています。
今回はJIS X 0161で紹介されている4つの保守を解説していきます。

是正保守

是正保守とはソフトウェア製品の引渡し後に発見された問題を訂正するために行う受身の修正のことです。
つまり、何かしらの故障が発生したために対応するのは、この是正保守になります。

緊急保守

緊急保守とは、是正保守の一部で、是正保守実施までシステム運用を確保するための、計画外で一時的な修正のことを指します。

予防保守

予防保守とは、引渡し後のソフトウェア製品の潜在的な障害が運用障害になる前に発見し、是正を行うための修正のことです。予防保全と呼ばれることもあります。

予防保守の目的には以下のようなものが挙げられます。

  • ソフトウェアの寿命を延ばす。
  • 故障を減らす。
  • 故障による生産損失を最小限に抑える。

予防保守を行うことで故障の発生が抑えられれば、その分是正保守を行う機会は減少していきます。

適応保守

適応保守とは、ソフトウェア製品の引渡し後、変化した又は変化している環境において、ソフトウェア製品を使用できるように保ち続けるために実施するソフトウェア製品の修正を指します。 

例えば、オペレーティングシステムの更新によって、既存のアプリケーションソフトウェアが正常に動作しなくなることが判明したので、正常に動作するように修正することは適応保守になります。

改良保守

改良保守とは、新しい要求を満たすための既存のソフトウェア製品への修正のことを指します。
例えば、組織の問い合わせ先が増えたため、Webサイトのお問い合わせフォームを改修するのは、改良保守に含まれます。

参考