GAFAのビジョン・ミッション ~世界のIT企業は何を考えているのか?~

2021年7月11日

GAFAはどのようなビジョン・ミッションを掲げているのか

GAFAとはGoogle、Amazon.com、Facebook、Apple Inc. の4つの主要IT企業の頭文字をとってつくられた、彼らの総称です。
Webサービスを通じてプラットフォームを築き、大きな社会的変革を推進しているところが他のIT企業と一線を画すところです。
そんなGAFAはどのようなビジョン・ミッションを掲げて仕事に取り組んでいるのでしょうか。
今回はGAFAのビジョン・ミッションについてまとめました。

Google

Googleのビジョン・ミッションのイメージ

Googleのミッション

Our mission is to organize the world’s information and make it universally accessible and useful

Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすることです。

毎日のようにGoogleのサービスの恩恵にあずかっている我々は肌でこのミッションを感じるのではないでしょうか。
検索エンジン一つとっても、日々進化し、悪質なサイトやコピペでつくったような中身の薄いサイトはどんどん表示されなくなっています。
こうしたサービスを提供する源泉となっているのが、上記のミッションです。

Googleのビジョン

To provide access to the world’s information in one click

ワンクリックで世界の情報へのアクセスを提供すること

世界中の情報を整理した後、Googleが何を目指すかがビジョンで語られています。
すべての情報が整理されたらそれをワンクリックで、つまりより簡単にアクセスできるようにしようというビジョンが語られています。

参考

Amazon

Amazonのビジョン・ミッションのイメージ

Amazonのミッション

Amazon is guided by four principles: customer obsession rather than competitor focus, passion for invention, commitment to operational excellence, and long-term thinking.

Amazonは4つの原則によって導かれる:競合他社に集中するのではなく顧客にこだわること、イノベーションへの情熱、卓越した運営へのこだわり、そして長期的な思考。

オンラインショッピングの巨大サイト、Amazonでは上記のようなミッションが掲げられています。
顧客にこだわるだけでなく、イノベーションや運営にも情熱をもつ姿勢は、同社が商品だけでなく、AmazonWebServiceなどの開発サポートを手がける姿からも感じられます。

Amazonのビジョン

Our vision is to be earth’s most customer-centric company; to build a place where people can come to find and discover anything they might want to buy online.

地球上で最もお客様を大切にする企業であること、お客様がオンラインで求めるあらゆるものを探して発掘し、出来る限り低価格でご提供するよう努めること

Amazonのサイトでは本当にありとあらゆるものが売られています。
こうしたAmazonの方針は、ミッションでも謳われ、サービスの在り方に色濃くでています。

参考

Facebook

Facebookのビジョン・ミッションのイメージ

Facebookのミッション

to give people the power to build community and bring the world closer together.

コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する

Facebookは2004年に設立されましたが、上記のミッションは2017年に情報保護やセキュリティ問題で同社が非難される中で宣言されました。それまでの同社のミッションは"to give people the power to share and make the world more open and connected.(人と人との繋がりをサポートし、よりオープンで繋がった世界を実現する)"というものでした。
昨今の世相を反映し、なんでも情報を広げていくという観点から、特定のコミュニティのつながりを強化していくという方針に切り替えたのでしょう。

Facebookのビジョン

People use Facebook to stay connected with friends and family, to discover what’s going on in the world, and to share and express what matters to them.

人々はFacebookを使って友達や家族とのつながりを保ち、世界で何が起こっているのかを発見し、彼らにとって重要なことを共有し表現する。

Facebookといえば、もともと恋人の有無を確認するための友人同士のコミュニティとして誕生したという説がありますが、Facebookの長期的なビジョンとしては、友人や家族のつながりだけでなく、Facebookのなかで世界の情報までもがわかるようにすることを目指しています。

参考

Apple

Appleのビジョン・ミッションのイメージ

Appleのミッション・ビジョン

Apple revolutionized personal technology with the introduction of the Macintosh in 1984. Today, Apple leads the world in innovation with iPhone, iPad, Mac, Apple Watch and Apple TV. Apple’s four software platforms (iOS, macOS, watchOS and tvOS) provide seamless experiences across all Apple devices and empower people with breakthrough services including the App Store, Apple Music, Apple Pay and iCloud. Apple’s more than 100,000 employees are dedicated to making the best products on earth, and to leaving the world better than we found it.

Appleは1984年にマッキントッシュを発表してパーソナルテクノロジーに革命を起こしました。今日、AppleはiPhone、iPad、Mac、Apple Watch、Apple TVなどのイノベーションで世界をリードしています。Appleの4つのソフトウェアプラットフォーム(iOS、macOS、watchOS、およびtvOS)は、すべてのAppleデバイスにわたってシームレスなエクスペリエンスを提供し、App Store、Apple Music、Apple Pay、およびiCloudなどの画期的なサービスを人々に提供します。Appleの10万人以上の従業員は、地球上で最高の製品を作り、私たちが見つけたよりも良い世界に導いていきます。

AppleはWebサイトでミッションを掲載せず、ミッションが明示されない会社とされてきました。
上記のミッションステートメントもプレスリリースからの一文であり、これをAppleのスタッフがどれだけ共通の使命として認識しているかは定かでありません。
同様にビジョンもWebサイトで発表されておらず、ある時点でのプレスリリースの情報を頼りにするほかありません。

Appleはやっぱりスティーブ・ジョブズ(?)

Appleといえばなんといってもスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)でしょう。Appleの創業者でありながら、その独特の性格から同社を追い出された経験もあるスティーブ・ジョブズですが、彼の影響は今なお衰えないでしょう。
そんな彼が説いたコア・バリューを知れば、Appleがどういう会社なのかわかるかもしれません。

最後に

今回はGAFAのミッションとビジョンを見てきました。
Appleを除き、Google・Amazon・facebookともに、シンプルでわかりやすく、行動に移しやすいミッションやビジョンを唱えていることがわかりました。
これら3社に負けないようなビジョンを作るにはどうすればよいのかを他の記事でも解説していますので、よろしければそちらもご覧ください。

参考