ヤマハルータで役に立つコマンド ~よく使うコマンド、ログの見方を解説~

2022年9月20日

この記事では、ヤマハルータでの設定変更の流れや、CUI操作でよく使うコマンドを紹介します。

ヤマハルータでの設定変更の流れ

ヤマハルータの設定変更は、以下の流れで行います。

機器にログインする

デフォルトでは、パスワードが設定されていません。
何も入力せずに、PCのEnterキーを押すことでログインできます。

管理ユーザーモードに移行する

以下のコマンドを入力し、管理ユーザーモードに入ります。

administrator

設定変更を行う

機器に設定を入れます。
設定変更は即時機器の動作に反映されます。

設定を保存する

以下のコマンドで設定を保存します。

save

設定保存を行わないと、再起動した際に、設定内容が消えてしまうため、注意が必要です。

ログアウトする

以下のコマンドでログアウトします。

quit

ヤマハルータのアクセス権限について

ヤマハルータのアクセス権限は、一般ユーザーと管理ユーザーの2種類あります。
機器の設定は、管理ユーザーモードでのみ可能です。

一般ユーザー

プロンプト上は「>」で表示されます。
ログイン直後は、一般ユーザーモードです。
一般ユーザーモードでは、機器の設定確認、ログ確認のみ可能です。

管理ユーザー

プロンプト上では「#」で表示されます。
一般ユーザーモードで、administratorコマンドを実行すると、管理ユーザーモードに移行できます。
管理ユーザーモードから一般モードに戻る際は、exitコマンドを実行します。
初期起動の状態でパスワードは設定されていません。
管理ユーザーモードでは、機器の設定変更ができます。

ヤマハルータのコマンド

以下では、ヤマハルータでよく使うコマンドを紹介します。

show コマンド

show コマンドは、機器の状態や設定を確認するために、よく使われるコマンドです。
代表的なコマンドは以下の通りです。

show config

設定内容を表示します。設定変更後に、設定を確認する際に使用します。

show environment

機器の状態を表示します。機器のバージョン、シリアル番号、MACアドレス、リソース使用率、起動時間などの情報を確認できます。

show status [LAN番号]

LAN番号で指定したインターフェースの状態を表示します。インターフェースに設定されたIPアドレスや、リンクの状態が確認できます。

show log

ルータの動作履歴であるログを表示します。ログとして残せる情報には限りがあり、古い情報から削除されます。「syslog debug on」コマンドを設定することでより詳細なログ出力が可能です。

show ip route

経路情報を表示します。宛先ネットワーク、ゲートウェイ、インターフェース、種別の順で表示されます。

show nat descriptor address

NATの動作状態を表示します。疑似的に通信を発生させてこのコマンドを入力することで、設定通りNAT機能が働いているか確認できます。

疎通確認コマンド

疎通確認のコマンドは、他のネットワーク機器と同様です。

ping [宛先IPアドレス]

宛先までの疎通可否、速度を確認できます。

traceroute [宛先IPアドレス]

宛先までに通過したIPアドレスを確認できます。

その他の便利な機能

ヤマハルータには、紹介したコマンド以外にも便利な機能があります。

絞り込み表示

出力されるログは、grepフィルタで絞り込んで表示できます。フィルタは文字列だけでなく正規表現も使用可能です。
以下のように入力すると、ipから始まる設定情報が出力されます。

show config | grep ^ip

コマンドの補完

Tabキーで入力したコマンドが補完されます。
以下のように途中までコマンドを入力します。

show conf

ここでTabキーを押すと、以下のように残りの文字が補完されます。

show config

・ヘルプ表示
「?」を入力すると、入力可能なコマンド候補を一覧で確認できます。

# show status ?
? backup bgp bri1 dhcp dhcpc ip lan1 lan2 lan3 netvolante-dns ospf packet pp pptp vrrp

さらに詳しく知りたい方は、ヤマハネットワーク周辺機器の技術情報ページや、コマンドリファレンスを参照ください。