ビジネスマネジャー検定に出てくるモチベーション理論
モチベーション管理がマネジャーの仕事
人が仕事をしない理由
国際的な大企業インテルの経営者であったアンドリュー・S・グローブの著作『HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット マネジメント) 人を育て、成果を最大にするマネジメント』では、アンドリューがこのように述べていたと記されています。
マネジャーが部下の生産性を向上できる方法は、2つしかないと述べる。それはモチベーションと訓練だ[1]アンドリュー・S・グローブ『HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット … Continue reading。
同じく同書ではこのようにも述べられています。
人が仕事をしていないとき、その理由は2つしかない。単にそれができないのか、やろうとしないのかのいずれかである[2]アンドリュー・S・グローブ『HIGH OUTPUT MANAGEMENT(ハイアウトプット … Continue reading。
つまりスタッフが仕事をしていない場合は、そのスタッフの技術レベルが低くて仕事に取り組めないのか、モチベーションが高まらず、やる気がないのかしか理由がないということです。
このように、インテルの経営者であったアンドリューは社員のモチベーションというのが組織の生産性に大きく影響することを的確にとらえ、マネジャーの役割として部下のモチベーション管理の大切さを説いています。
ミドルマネジャーであってもモチベーション管理が大切
マネジャーといえば社長などの経営者を連想しますが、今日においては課長、主任などのミドルマネジャーの役割も大切になっています。
ミドルマネジャーであっても、部下・後輩を統括する立場にあればモチベーション管理も1つの役割・業務となります。
そのため、東京商工会議所が実施している「ビジネスマネジャー検定」でもモチベーションの学習を要求されます。
ビジネスマネジャー検定で出てくるモチベーション理論まとめ
ビジネスマネジャー検定で出題されるモチベーション理論はオーソドックスなものばかりです。ビジネスマネジャー検定を目指さなくとも知っておきたいアイデアでもあるため、ぜひ押さえておきましょう。
マズローの欲求段階説
まず初めに押さえておきたいのはマズローの欲求段階説です。
マズローは人間の欲求を「生理的欲求・安全欲求・社会的欲求・尊厳欲求・自己実現欲求」の5つのステージに分類することで、欲求は段階的に補完されていく必要があることを提唱しました。ピラミッド型の欲求構造をどこかで見かけたことがあるかもしれません。
このマズローのアイデアは後につづくモチベーション研究者たちに多大な影響を与えました。他のモチベーション理論を理解する上でも知っておきたい内容です。
フレデリック・ハーズバーグの2要因理論
次にフレデリック・ハーズバーグの2要因理論もよく知識を問われるモチベーション理論の1つです。
マズローの欲求5段階説とも並んで論じられるこの2要因理論では、人間が仕事に満足感を感じる要因と不満足を感じる要因は全く別物であるとする考え方をとります。
ハーズバーグの2要因理論では短期的に効果を挙げる「衛生要因」と長期にわたって効果を挙げる「動機付け要因」があるとしています。
ダグラス・マグレガーのXY理論
X理論・Y理論とは、ダグラス・マグレガー(1906-1946)が提唱した、2つの異なるタイプの人間と、それに対応するマネジメントスタイルの理論です。
マグレガーは、マネジャーの基本的な信念が企業の運営に大きな影響を及ぼすと考え、この中核を成すのが人間行動についての「マネジャーの考え方」だとしました。
この考え方は大きくX理論とY理論という2つに分類されるとし、現代の組織におけるマネジメントやモチベーション管理に対して大きな影響を与えています。
部下の管理だけでなく、自分のモチベーションアップも
今回はビジネスマネジャー検定に出題される古典的なモチベーション理論をご紹介いたしました。
モチベーション理論の楽しいところは部下のモチベーション向上を図るだけでなく、自分のやる気改善にもつなげられることです。
ビジネスマネジャーとして、部下に暗い顔を見せるわけにはいきません。自らが率先してやる気を高め、明るく組織を引っ張っていきましょう。