ヤマハルータのログインパスワードを忘れた際の対処法

2022年3月3日

ヤマハルータのログインパスワードを忘れてしまったら

ヤマハルータには、緊急パスワードが存在します。
設定したパスワードを忘れてしまった場合でも、この緊急パスワードを使ってログインすることができます。
ただし、コンソール接続のみとなるので、telnetなどリモートからのログインには対応していません。

また、全てのヤマハルータが緊急パスワードを利用できるわけではありません。
緊急パスワードが利用できる条件があります。
その条件が、セキュリティクラスの設定です。

ここでは、ヤマハルータのセキュリティクラスと、パスワードリカバリ方法について説明します。

セキュリティクラス種類

ヤマハルータのセキュリティクラスは「show environment」コマンドで、現在の設定値が確認できます。
セキュリティクラス設定内容により、パスワードリカバリの方法が異なります。

セキュリティクラスの種類は以下の2つがあります。

  • on
  • off

以下では、各設定値について説明します。

セキュリティクラス設定が「on」

セキュリティクラス設定が有効である場合、緊急パスワードが使用できます。
設定したパスワードの代わりに 「w,lXlma」でもログインできます。

セキュリティクラス設定が「off」

セキュリティクラス設定が無効である場合、緊急パスワードが使用できません。
パスワードを入力しないとログインできません。

ヤマハルータのパスワードリカバリ方法

それぞれパスワードリカバリ方法について説明します。

セキュリティクラス設定が「on」の場合のパスワードリカバリ方法

セキュリティクラス設定が「on」の場合は、緊急パスワードが利用できます。
下記の手順でパスワードリカバリを行います。

  1. コンソール接続
  2. 初期パスワードの入力
  3. パスワード再設定

以下では、各手順について具体的に説明します。

コンソール接続

PCとヤマハルータのコンソールポートを、シリアルケーブルで接続します。

緊急パスワードの入力

以下のコマンドを入力し、緊急パスワードでルータにログインします。

w,lXlma

パスワード再設定

以下のコマンドを入力し、パスワードを再設定します。

login password

ヤマハルータのパスワード設定は対話式です。
表示される指示に従って下記の通り、新しいパスワードを入力します。

Old Password: w,lXlma
New Password: ******
New Password: ******

「Old Password」はデフォルトのパスワードです。
「New Password」は新しいパスワードです。
新しく設定したいパスワードを入力します。

セキュリティクラス設定が「off」の場合のパスワードリカバリ方法

セキュリティクラス設定が「off」の場合は、緊急パスワードが利用できません。
ルータを工場出荷状態に一度戻す必要があります。

下記の手順でパスワードリカバリを行います。

  1. ルータの初期化
  2. コンソール接続
  3. パスワード再設定
  4. 設定を戻す

以下では、各手順について具体的に説明します。

ルータの初期化

ログインパスワードがわからない場合、コマンドラインでの初期化はできません。
そのため、ハードウェアでの初期化を行います。

RTX1200の場合は、前面にある「MicroSD」「USB」「DOWNLOAD」の3つのボタンを押しながら、電源をONにすると初期化されます。
RTX1100の場合は、「init」ボタンを押しながら電源をONにします。
機種により、ボタンが異なるため、注意が必要です。

コンソール接続

PCとヤマハルータのコンソールポートを、シリアルケーブルで接続します。

パスワード再設定

以下のコマンドを入力し、パスワードを再設定します。

login password

パスワードの設定は通常通りです。

設定を戻す

バックアップで取得しているコンフィグを投入します。
初期化をしているため、元々の設定は消えています。
そのため、再度設定を入れ直す必要があります。

参考