Wi-Fiがつながらない時の原因と確認すべきポイントを解説【ネットワークのトラブル】

2022年5月11日

Wi-Fiがつながらない時に考えられる原因

Wi-Fiがつながらない時に考えられる原因は、アクセスポイントが要因の場合と、それ以外の要因の場合があります。それぞれ考えられる原因は、以下の通りです。

アクセスポイントに起因する原因

  • 電源が入っていない
  • 給電されていない
  • ケーブルが接続されていない
  • 故障している
  • 設定が間違っている

その他の原因

  • ネットワークの設定に問題がある
  • 端末の設定が間違っている

原因として考えられる箇所を全て確認するには、時間がかかります。短時間で原因を特定して解決するためには、切り分け作業が欠かせません。

アクセスポイントにつながっているのか、そもそもアクセスポイントにつながっていないのかによって、確認するポイントが変わります。まずは、原因の箇所を特定するため、状況の切り分けを行います。

切り分けの考え方

ネットワークの構成を簡単に表すと、以下の通りです。

  • 【インターネット】-【アクセスポイント】-【端末(PCなど)】

まずは、アクセスポイントを起点として、次の2つに分けます。

  • 【インターネット】-【アクセスポイント】
  • 【アクセスポイント】-【端末】

Wi-Fi接続でインターネットにつながらない場合、上記のどちらかに問題があるはずです。

【インターネット】-【アクセスポイント】間に問題がある場合というのは、端末にWi-Fiマークが表示されているのに、実際にはインターネットに接続できないような状況です。この場合、【アクセスポイント】-【端末】間は接続できていますが、【インターネット】-【アクセスポイント】間に問題があります。

一方、端末からWi-Fi接続しようとしたときに、該当するアクセスポイントが見つからない場合は、【アクセスポイント】-【端末】間に問題があります。

切り分けには、疎通確認も利用できます。Ping疎通を実施し、どこまでPingが届き、どこからPingが届かないのかを確認することで、障害の箇所を特定します。

切り分けで大まかに確認すべきポイントを絞った後は、詳細な障害箇所を探します。

端末側の確認ポイント

端末がアクセスポイントに接続できない場合は、【アクセスポイント】-【端末】間に問題があると特定できます。この場合に確認するポイントを、以下で説明します。

電源が入っているか確認する

電源ケーブルの差し込みが甘かったり、電源の立ち上げを忘れたりしている場合、本体の電源が落ちている可能性があります。本体の電源ランプが点灯しているか確認します。

給電されているか確認する

PoE給電を使用している場合、アクセスポイント本体の電源が入っていても、給電されていない可能性があります。アクセスポイントに電源を供給しているPoEスイッチの電源と、ケーブルの接続状況を確認します。

また、PoE給電に対応したスイッチを使用しているか、PoEスイッチのポートが故障していないかも確認します。

ケーブルの接続状態を確認する

ケーブルの接続状態が正しいか確認します。ケーブルの差し込みが甘いと、ケーブル接続を機器が認識しないことがあります。

ログを確認する

アクセスポイントが故障していたり、不具合が起きている場合も考えられます。アクセスポイントのログや、ステータス画面を確認します。

アクセスポイントの設定を確認する

アクセスポイントが電波を出さない設定になっていないか、設定したアドレスなどに誤りがないか確認します。

端末の設定を確認する

端末側でWi-Fiの電波を受信しない設定になっている可能性もあります。Wi-Fiをオンにしているか、機内モードなど電波を受信しない状態になっていないか確認します。

インターネット側の確認ポイント

端末からアクセスポイントに接続できる場合、問題の原因は【インターネット】-【アクセスポイント】間にあると特定できます。この場合に確認するポイントを、以下で説明します。

アクセスポイントの設定を確認する

アクセスポイントのアドレスがインターネットに接続できるアドレスを使用しているか、インターネット側の機器とアドレスやポートが一致しているか確認します。

また、端末側でアクセスポイントが見えているが、接続がはじかれる場合は、SSID、パスワードが間違っている可能性があります。再度、パスワードを設定し直したり、別の文字を使ってパスワードを設定したりしてみて、接続できるか確認するのもひとつの方法です。

アクセスポイントの機種によっては、パスワードに使用できない文字もあります。パスワードは設定時に伏せ字で表示される場合も多く、設定間違いに気が付きにくいので注意が必要です。

周辺機器の設定を確認する

インターネットとアクセスポイントの間には、実際には、ルーター、スイッチ、ファイアウォールなど様々な機器があります。それらの機器により、インターネットまでの通信経路が遮断されている可能性があります。アドレス、ポートの設定はもちろんのこと、アクセスリストやフィルタの設定をしていないか確認します。

端末の設定を確認する

端末が異なるアクセスポイントに接続しにいっていないか、SSIDやパスワードの入力が正しいか確認します。RADIUSなどの認証を使用している場合は、許可されている端末を使用しているかも確認します。

参考