aタグに「rel=”nofollow”」を設定する理由は何か?sponsored属性とugc属性との使い分けも含めて解説

2023年5月26日

目次
  • 1. aタグのnofollow属性とは?
  • 2. nofollow属性を設定するケース
    • 2.1. 【ケース1】アフィリエイトリンク
    • 2.2. 【ケース2】コメントからのリンク
    • 2.3. 【ケース3】評価をリンク先に渡したくないリンク
  • 3. sponsored属性とugc属性との使い分け
  • 4. 参考

aタグのnofollow属性とは?

文字列をハイパーリンクにするaタグには、遷移先のURLを指定するhref属性のほかに、nofollow属性を付与することができます。

具体的には以下のように設定します。

<a href=”https://www.yahoo.co.jp” rel=”nofollow”>Yahoo! Japan</a>

上記テキストの「rel=”nofollow”」の部分は、「このhref属性で指定されたURLのリンクを辿らない」という意味があります。「nofollow」なので「followしない」と考えると良いでしょう。

このnofollowの指定による「リンクを辿らない」とはWebページを見ている人間ではなく、検索エンジンのクローラーに対する指示です。つまりnofollow属性が指定されたaタグのリンクをクローラーはクロールしなくなります。

この指示はSEOの観点で見ると「リンクを設置したWebページからSEOに影響のある評価を渡さない」という意味を持ちます。つまり、自分のWebページから他のページへ評価を分散させないことができるのです。

Webページを上位に表示させるためのSEOの施策はいくつかあるのですが、そのうちの1つに「被リンク」という概念があります。これは人気のあるページから自サイトがリンクされると、自サイトの評価が高まるという指標です。これは人気のあるページの評価を自サイトに分けてもらっていると考えることができます。

つまり、自サイトから他サイトへそのままリンクを設置すると、評価が分散してしまうため、これを防ぐためにnofollow属性を設定するわけです。

nofollow属性を設定するケース

nofollow属性を設定するケースとして具体的には以下の3つがあります。

【ケース1】アフィリエイトリンク

アフィリエイトリンクにはnofollow属性を付けるべきと、Googleのスタッフのジョン・ミューラー氏が発言したことがあります。これに伴い多くのアフィリエイトサービスが商品リンクのaタグにnofollow属性を付与するようになりました。

【ケース2】コメントからのリンク

ブログやレビューサイトのコメントはユーザーが自由に書き込みできることが多く、無制限にハイパーリンクが設置されてしまうと、悪質なページへとページの評価が渡されてしまうことが考えられます。

そうならないためにも、コメントからのリンクはnofollow属性を設定するべきでしょう。

【ケース3】評価をリンク先に渡したくないリンク

アフィリエイトリンクやコメントに限らず、評価をリンク先に渡したくないリンクについては全般的にnofollow属性を設定した方がよいでしょう。

特に検索エンジンの評価が高い大手のWebサイトを運営している場合、nofollow属性無しで他サイトへリンクを設置すると、ページの評価を故意に渡していると見なされるケースもあります。

sponsored属性とugc属性との使い分け

2023年現在では、nofollow属性と同様の働きを持つ「sponsored属性」「ugc属性」の2つの属性も使われています。

この2つはnofollow属性と同じ働きをしますが、リンクの目的によって新しく設けられた属性であり、使い分けることができます。

rel=”sponsored”アフィリエイトリンクや有料リンクを設置する時に設定する
rel=”ugc”コメントやフォーラムの投稿などのユーザー生成メディアからのリンクに設定する

つまり、さきほど解説したnofollow属性を設定するケースの1と2に該当する時に使い分けるために新たに設けられた属性と言えるでしょう。

「rel=”sponsored”」はアフィリエイトリンクに設定が推奨されていますが、一部のASPではアフィリエイトリンクの改変が禁じられています。そのようなケースでは、nofollow属性を継続して利用するしかないでしょう。

2023年現在では、sponsoredやugcについては、あくまでもGoogleがハイパーリンクをクロールするかどうかのヒントとして使っているに過ぎません。nofollow属性が設定されていれば、クローラーはこれまで通り、そのリンクを辿ることがないとされています。

参考

  • https://digitalidentity.co.jp/blog/seo/seo-tech/link-nofollow.html(2023年5月22日確認)
  • https://sologaku.com/make-website/rel-nofollow-noopener-noreferrer/(2023年5月22日確認)
  • https://developers.google.com/search/docs/crawling-indexing/qualify-outbound-links?hl=ja(2023年5月22日確認)
  • https://www.suzukikenichi.com/blog/should-affiliate-sites-replace-rel-nofollow-with-rel-sponsored/(2023年5月22日確認)
  • https://mechalog.com/sponsored-nofollow-sashikae(2023年5月22日確認)