先ず勝ちて而る後に戦いを求めよ ~孫子から学ぶ仕事を上手く回すコツ~
勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求める
「勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む」という言葉があります。
かの有名な孫子の言葉です。
古典なので解釈は様々あると思いますが、「よく勝つ軍隊はまず勝利までの道筋を考え抜いてから戦い、よく負ける軍隊は戦いはじめてから勝つ算段を考える」とでも言えましょうか。
現代日本で軍隊を動かす仕事に就くなんて無いに等しいですが、会社などで組織を動かし、人を動かす機会に巡り合うことは少なからずあります。
そうした中で、この孫子の言葉は非常に重要なものです。
ゴールから必要なタスク(作業)を逆算する
仕事が上手く回せないほど、都度考えている
同じ作業量の仕事を抱えても、次々と仕事をさばいていける人もいれば、いつまでも仕事が完了しない人もいます。
仕事の取り組み方に関して、最近このような記事が公開されました。
参考:努力しても成果がでない人はここに無駄がある??成果を出す人は「後ろから」考える | BUSINESS INSIDER JAPAN
この記事はゴールから逆算して必要な作業を洗い出す大切さを説いていますが、先ほどの孫子の言葉に通じる考え方であると言えましょう。
逆に言えば、仕事の遅い人・上手く回せていない人ほど作業をしながら都度考えています。
例:プレゼンの資料作り
例えば、仕事の遅い人は営業のプレゼン資料を作るにしても、「こんなデータがあったらお客様に響くかな?ちょっと調べてみよう」とネットサーフィンをし、ながながと時間を使ったうえで、「このデータがあるのだったら、こうした資料も必要だったかなぁ」とまた別の調べ物をはじめるといった始末です。
そうなると延々と時間がかかり、だんだんと方向性がわからない資料になってしまいます。
最終的には提出期限ぎりぎりに、質の低いプレゼン資料を提出することになってしまいます。
必要なタスクを整理しよう
このプレゼン資料を作るという仕事をゴールから考えるとどうなるのでしょうか。
まずはどのような話の展開にしたいか考え、それぞれに必要な資料は何かを洗い出します。もしマイクロソフトのパワーポイントなどで資料を作成するのであれば、その作業時間も必要ですし、周りの意見を聞くのであればその時間も計算しておいたほうがよいでしょう。
このようにゴールへ行きつくまでに必要なタスクを洗い出すことで、無駄な時間を省くことができるだけでなく、アシスタントがいるのであれば、調べ物などをお願いすることもできます。
また、しっかりと見直しの時間なども設けることによって、質の向上も目指すことができます。
作業時間の短縮、質の向上という二面から、ゴールから考える大切さがうかがえます。
こちらの記事でもタスクの洗い出しをお話ししているので、よろしければご覧ください。