プロジェクトキャンバスとは何か?プロジェクトマネジメントのフレームワークを解説

2022年1月20日

プロジェクトキャンバスの概要

プロジェクトキャンバスは組織の全員がプロジェクトの主な構成要素を知り、理解し、生産的に働くことを可能にするフレームワークです[1]アントニオ・ニエト=ロドリゲス「プロジェクトエコノミーの到来」『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』、2022年2月号、35頁。
このプロジェクトキャンバスはプロジェクトマネジメント協会の元会長であり、プロジェクトマネジメントの第一人者であるアントニオ・ニエト=ロドリゲス(Antonio Nieto-Rodriguez)が「ビジネスキャンバスモデル」をヒントに考案したものです。

プロジェクトキャンバスは「土台」「人材」「創造物」という3つの領域に大きく分けられ、それぞれ以下のような要素を持っています。

  • 土台
    • 目的
  • 人材
    • 後援者
    • 利害関係者
    • リソース
  • 創造物
    • 成果物
    • 計画
    • 変化

これらの要素はプロジェクトの成功に不可欠なものです。
そして、プロジェクトキャンバスでは、プロジェクトの価値便益に注目し、それらをすばやく、そして予算内に実現する方法を考えていきます。

プロジェクトキャンバスの作り方

プロジェクトキャンバスは以下の手順で作成していきます[2]アントニオ・ニエト=ロドリゲス「プロジェクトエコノミーの到来」『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』、2022年2月号、37頁。

  • プロジェクト・メンバーをはじめ、主要なステークホルダーを集める
  • 1人1枚に真っ白なキャンバス(紙)を配る
  • プロジェクトの目標、範囲、詳細をレビューし、キャンバスのテンプレートの各要素を順番に説明する
  • ブレインストーミングの時間をとる
  • 「土台」をはじめ、テンプレートの各要素に対する見解や意見をまとめていく

プロジェクトキャンバスの活用法

認識の統一

プロジェクトキャンバスはプロジェクト・メンバーをはじめ、プロジェクトのステークホルダーと「プロジェクトの成功のためには何が必要なのか?」という認識をあわせることができます。
認識統一の効果を高めるために、プロジェクト・マネジャーは周囲の合意に基づいてプロジェクトキャンバスを作成することが大切です。

プロジェクト実施の判断材料

プロジェクトキャンバスを作成する中で、構成要素の中に2つ以上明確になっていないものがあれば、そのプロジェクトの実施は時期尚早と言えます。プロジェクトの目的が不明瞭であることはもっての外ですが、「リソースが確保できるかどうかわからない」「どのような成果物が得られるのか、認識の統一がとれていない」というプロジェクトは失敗してしまう可能性が高くなります。
このように、プロジェクトキャンバスはプロジェクトの実施を考える上での判断材料ともなります。

1アントニオ・ニエト=ロドリゲス「プロジェクトエコノミーの到来」『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』、2022年2月号、35頁。
2アントニオ・ニエト=ロドリゲス「プロジェクトエコノミーの到来」『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』、2022年2月号、37頁。