RASICとは何か?プロジェクトにおける個人の責任範囲を明確にするためのフレームワークを解説

2021年8月13日

RASICの概要

RASICとは、プロジェクトにおける個人の責任範囲を明確にするためのフレームワークです。業務プロセスの目的から組織、業務の権限と役割を明確にすることでそれぞれの業務に重要性を持たせることが可能となり、業務のスループットを改善することができます。

RASICの5つの役割

RASICは、組織、業務プロセスにおいて5つの役割を明確にすることで業務の見直しや適切な人材の配置を行うことができます。RASICを活用した組織、業務の見直しは、以下の観点によってマッピングしてきます。

R : Responsible(実行責任)

業務(タスク)の実行に責任を持つ役割です。業務の実行に責任を持つとともに、実行内容とその結果について、説明責任者(Accountable)に報告する義務を持ちます。業務の実行に対して、知識、経験が不足している場合は、相談先(Consulted)に相談を行います。

A : Accountable(説明責任)

経営者やユーザー、取引先などの利害関係者(ステークホルダー)に対して、企画の進捗や状況について説明を行うことに責任を持つ役割です。担当する企画の情報を統括し、整理を行う管理的な業務を行う役割も担います。

S : Support(支援)

業務(タスク)のサポートを行うことに責任を持つ役割です。業務を行う上で必要となる資材の調達や作業の実施を行います。

C : Consult(協業)

業務(タスク)の実行において、実施メンバーが円滑に業務を進めていけるように、業務の実行支援、アドバイスを行うことに責任を持つ役割です。実行責任者(Responsible)から相談があった場合は、課題の全体像を把握し、解決するためのプランニングを支援します。

I : Inform(報告先)

企画の進捗や状況報告を受け取ることに責任を持つ役割です。相談先(Consulted)との違いは、業務実行前のプランニング段階や業務遂行中に相談を行うのが相談先(Consulted)であることに対し、報告先(Inform)は業務完了後に報告を行うという違いがあります。

RASICの活用事例

RASICの活用としては、例えば子会社への経理、決算業務の一部を委託する際などに活用できます。現行の決算業務をRASICで整理し、子会社に実行責任者(Responsible)と説明責任者(Accountable)を設置します。親会社を報告先(Inform)とすることで、親会社からの承認を待たず、子会社側で意思決定を行うことで決算業務のスループットが向上します。また、親会社としては、子会社からの報告を受けて業務改善の意思決定を整理していくことで効率的な決算プロセスを構築できます。