OSCARモデル(OSCARコーチング・メンタリング・モデル)とは何か?コーチング・メンタリングで使われる手法を解説
OSCARモデルの概要
OSCARモデル(OSCARコーチング・メンタリング・モデル)とは、カレン・ホイットルワース(Karen Whittleworth)とアンドリュー・ギルバート(Andrew Gilbert)が開発したコーチングやメンタリングの手法です。このモデルは個人の能力開発を計画する際に使用されます。
“OSCAR"という名前は注目する以下の5つの要素の頭文字に由来します。
- Outcome(成果)
- Situation(状況)
- Choices(選択肢・因果関係)
- Action(アクション)
- Review(レビュー)
OSCARモデルの要素
ここからは、OSCARモデルを構成している要素について解説していきます。
Outcome(成果)
OSCARモデルでは、まずOutcome、つまり目標とする成果を確認していきます。
この成果の設定をするには、コーチやメンターに傾聴力が求められ、コーチングやメンタリングを行っているスタッフから上手く話を聞きだす必要があります。
たとえば、以下のような質問をしていきながら、望ましい成果を設定していくとよいでしょう。
- このプロジェクトで何を達成したいですか?
- あなたの長期的な目標は何ですか?
- 目標を達成すると、どのような変化が期待されますか?
Situation(状況)
目標にする成果を設定した後は、現在の状況を整理し、把握していきます。この状況には、目標を達成するために用いられるスタッフのスキル・技術力だけでなく、現在置かれている境遇や環境なども含まれます。プライベートな話題にもふれることがあるため、コーチやメンターは慎重に話を聞いていく必要があります。
Choices(選択肢・因果関係)
状況が整理されたら、次はその状況の中で、目標とする成果を達成するための手段にどのようなものがあるのかを整理していきます。また、それらの選択肢がどのような影響を与えるのかを考えていきます。
Action(アクション)
採りうる選択肢が整理されたら、実際にアクション、つまり行動に移していきます。
アクションは、具体的、測定可能、達成可能、現実的、そしてタイムリーな“SMART"と呼ばれる目標として策定することが望まれます。
SMARTについては、以下の記事もご参照ください。
Review(レビュー)
アクションが始まったら、成果を確認したり、定期的なミーティングを開いたりしてレビューを実施し、目標とした成果を得られるかどうかをチェックします。もし、得られている成果が目標としたものに及んでいなければ、軌道修正ができるようにコーチやメンターはサポートしていきます。
参考
書籍
- PMBOK第7版