事前検死でプロジェクトの失敗を未然に防ぐ

プロジェクトの成功率30%を高めるには

IT化が進んだ昨今、WebサイトのリニューアルからIT導入まで、仕事をしていると様々なプロジェクトに取り組むことになります。
しかし、様々な理由からプロジェクトの成功率は30%程度と言われています。
成功する可能性より、失敗する可能性が高い中で、失敗したときに「何が問題だったか」を振り返ることは大切です。
しかし、プロジェクトの失敗を防ぐにこしたことはありません。
そこで注目され始めているのが「事前検死」です。

事前検死とは何か?

事前検死とは心理学者であるゲイリー・クラインが提唱したプロジェクトの検証方法です。
検死は死者の体を解剖などでくまなく検査し、死因を突き止めるものです。
これをプロジェクトにあてはめると、上述の通り失敗したプロジェクトの振り返りや、反省会となります。
一方で、事前検死ではプロジェクトの開始前に「プロジェクトは失敗した」という想定で、チーム内でその原因を検証していきます。

事前検死の方法

プロジェクトは失敗したと考える

事前検死ではプロジェクトのチームリーダーからメンバーに対して「プロジェクトは失敗した」と伝えることから始まります。
重要なことは「失敗しそうなプロジェクトだ」「難しい案件だ」と考えるのではなく、「プロジェクトは失敗した」という最悪の結果から考えることです。
「難しいプロジェクトだ」という認識だと「がんばらないといけないな」程度の話し合いで終わってしまいがちです。
しかし「プロジェクトは失敗した」という前提だと、「何で失敗したか」という失敗の種類を考えなければならず、「その失敗を防ぐのにどのような対応をすればよかったか」を詰めていくことができます。
単なる発想の転換かもしれませんが、前提が変わるだけでより充実した準備をすることができます。

ホームページ制作プロジェクトに置き換えると

この事前検死をホームページ制作プロジェクトに適用するとどうなるでしょうか。
例えばホームページ制作プロジェクトの失敗要因には以下のようなものが挙げられます。

  • スケジュールの遅延
  • 予算超過

スケジュール遅延であれば、当初たてたスケジュールに問題がないか、予算超過であればクライアントからの要望を正しく把握できているかが重要になります。
しかしそれだけでなく、クライアントである発注側と制作会社である開発側がプロジェクト失敗の可能性を話し合ってみると、

「そういえばうちの社長デザインにうるさいから、デザインのリテイクは考えられるな~」
「社内スタッフもホームページには詳しくないから、画面構成を社内稟議に出すよりも、できるだけ早くデザイン案を出したほうがよいんじゃないかしら」

というような懸念点がでてきます。
こうした懸念点を解消するためにどうすればよいのかを話し合っていくのがプロジェクトの事前検死です。

まとめ

今回は「事前検死」についてみてきました。
プロジェクトの反省会をすることは少なくないですが、プロジェクト前に反省会をすることはまだまだ見ない光景でしょう。
事前検死をすることで、予め失敗の原因を洗い出し、対策を講じることで、プロジェクトを成功に導いていきましょう。