スカンクワークとは何か?仕事を楽しくする秘密の仕事

2019年11月20日

スカンクワークとは

スカンクワークとは、通常の業務とは異なる、革新的な仕事を社員で実施したり、管理から解き放たれた小規模の開発者チームが創造的な開発をしたりすることを指します。

スカンクワークとはの画像

スカンクワークの由来

ロッキード社での研究

スカンクワークはもともと航空機メーカーであるロッキード社の第2次世界大戦のプロジェクトから生まれたとされます。
第2次世界大戦中の カリフォルニア州バーバンクで、 ロッキード社の先進的な開発者たちがプラスチック工場の隣のサーカステントのような場所で、ジェット戦闘機“P-80”を考案しました。この研究に使ったテントは隣のプラスチック工場からの悪臭が立ち込めており、また開発中の内容の秘匿性も高かったため、風刺画家・リル・アブナー(Li’l Abner)の漫画に出てくるスカンクワークス工場を連想させ、テントには「スカンクワークス」という名前が付けられたといわれています。
開発されたP-80は成功し、世界でも有名な戦闘機になります。このように管理者の目を盗んで素晴らしいものを作っていこうとする活動は、P-80の開発者たちにちなんで、「スカンクワーク」と呼ばれるようになり、広く世間に浸透していきました。

ナビスコ社のスカンクワーク

アメリカの食品メーカー・ナビスコ社でも、独自に研究を行い、企業に利益をもたらす社員がいましたが、面白いことに、独自の研究をしている最中のスタッフはスカンク柄のTシャツを着ていたようです[1]吉平 健治『ポケット図解 トム・デマルコの「プロジェクト管理」がわかる本』秀和システム、2007年、33頁。
おそらく上述のロッキード社のスカンクワークに触発されてのことでしょう。

スカンクワークに似た制度

Googleの20%ルール

スカンクワークに似た制度として、Google社の20%ルールが挙げられます。
Google社では業務の20%を自由な研究・開発活動に充ててもよいという20%ルールが存在しますが、自由な研究を促すという意味ではスカンクワークに通じるところがあります。

参考

1吉平 健治『ポケット図解 トム・デマルコの「プロジェクト管理」がわかる本』秀和システム、2007年、33頁。