顧客の声(VOC)とは何か?収集の際のポイントとメリットを解説

2022年7月25日

顧客の声(VOC)とは

顧客の声とは、英語の「Voice of customer」を訳したもので、頭文字を取って「VOC」と呼ばれます。企業に寄せられる意見や要望などを指しており、企業や商品に対するポジティブなものだけでなく、クレームや改善点の指摘といった好ましくない声もあります。VOCとしての意見は品質改善やサービス向上のためのヒントを多く含んでおり、顧客からの生の声として貴重なものとなります。

顧客の声(VOC)の活動

VOCの活動としては、単純に顧客の声を集めるだけではなく、集められた意見や要望を分析し、自社の商品やサービスの質を向上させる活動を行います。顧客の声を元によりよいサービスを提供することで、最終的には提供される顧客の体験価値を向上させることを目的とします。
商品やサービスに対する意見や要望は、今後の商品開発や研究に活かすことができ、CMやSNSによる宣伝にて認知度に関する情報を収集することでマーケティング活動に活かすこともできます。VOCには膨大な情報が含まれるため、収集した情報をいかに活用し改善に繋げていくかが重要となります。

顧客の声(VOC)を収集する時のポイント

ここからはVOCを収集する時のポイントを解説していきます。

チャネルの選択

VOCを収集する上でチャネルの選択は重要です。チャネルとは、集客するための媒体や経路のことを指します。
顧客からの問い合わせを受けるコールセンターからの収集やTwitterなどのSNS、商品やサービスに関するアンケートなど、収集する方法も様々な形態があるため、最適なチャネルを選択することが肝心です。
チャネルには以下のようなものがあります。

コールセンター

電話やチャットを利用することで顧客の生の声を聞くことができます。電話では声のトーンや言葉のニュアンスから感情を読み取ることもできます。チャットでは電話と違って顧客の感情が見えにくい場面がありますが、やり取りをテキストとして残しやすいメリットもあります。

メール

メールでは顧客側の都合のよい時間で意見収集を行うことができるため、顧客側が意見をしやすい状態で収集することができます。

SNS

ソーシャルリスニングとしてTwitterなどのSNSや口コミサイトからVOCを収集します。SNSに企業アカウントを開設し、商品やサービスに関する投稿を行うことでリアクションとして様々な声を収集できます。

体験モニター

実際にサービスを体験してもらった感想を回答してもらうことで利用者からの生の声を収集することができます。業種によっては体験モニターを募ることが難しい場合もありますが、実際にサービスを体験した際の意見は品質向上に直結するものも多いため、積極的に活用することが望ましい形態です。

情報収集に活用するツール

VOCの収集は膨大な情報を扱うことになるため、収集を行うためのツールを整備することも重要です。アンケートを配信する仕組みやコールセンターにてオペレーターと顧客との会話をテキスト化する機能など、VOCの収集、分析を行いやすくするためのツールが必要不可欠です。

収集する情報の整理

VOCを収集する上で、どういった内容の情報を収集するかが重要となります。
自社のある商品に対して「率直なご意見をお聞かせください」といった漠然とした質問では、回答者側も何を記載すればいいのか分からず漠然とした回答を行ってしまう可能性もあります。
様々な視点で具体的な内容の質問を用意することで、回答者側も回答しやすくなり具体的な顧客の本音を集めることができます。

VOCを収集する指標として「Net Promoter Score(ネット・プロモーター・スコア)」と呼ばれるものがあります。
自社の商品やブランドに対する顧客からの信頼度(ロイヤリティ)を測る指標であり、将来的に周りにサービスを勧めたいかといった今後の行動に対する調査を行うものとなります。世界共通の標準的な測定法として定められており、多くの企業が活用しています。
ネット・プロモーター・スコアについては下記の記事をご参照ください。

顧客の声(VOC)を管理する時のポイント

VOCで収集した膨大なデータを処理し管理を行うためには、基幹システムの整備が重要となります。また、営業が集めたVOCがマーケティング部や商品開発部に伝わらない状態があるとサービス向上に活かすことが難しくなるため、部署間での共有を行いやすくするための管理体制も重要となります。
基幹システムにて一元管理し、関連部署に共有できる体制を取ることで、収集したVOCを最大限活用することができます。

顧客の声(VOC)を分析する際のポイント

VOCを分析する上では、活動の目的を明確にする必要があります。
たとえば、次期商品の開発やサービスの質を上げることを目的とした活動として、商品の認知度を分析することは最適ではありません。商品やサービスに対する意見や不満、満足度といった商品やサービスの内容に関する分析を行うことが重要となります。また、VOCでは膨大な意見を収集することから少数意見が分析に反映されにくいといった事象が発生します。少数意見だとしても商品の核心に迫る意見の場合があるため、切り捨てるのではなく内容を見て判断する必要があります。

顧客の声(VOC)活動のメリット

VOC活動のメリットとしては、顧客からの改善提案や意見を収集することでより良い商品の開発やサービス向上に活用できる点が挙げられます。その結果、売上アップや企業イメージアップも図ることができます。また、サービスそのものへの意見の他に、従業員の態度などに対しての声も多く見ることができます。顧客からの意見や要望としても様々なものがあり、感情的で独りよがりなものもありますが、様々な意見や要望から従業員としてどう接するべきかが見えてきます。これらの意見を真摯に受け止め、同じような意見が出てこないように対応することで、自ずと従業員の質の向上にも繋げることができます。

参考