ジョハリの窓とは何か?チームの相互理解を知る方法を解説

2021年9月14日

ジョハリの窓の概要

ジョハリの窓は1955年にアメリカの心理学者ジョセフ・ルフトハリー・インガムによって発表された「対人関係における気づきのグラフモデル」です。
「ジョハリ」という名前はジョセフ、ハリー両研究者の名前を足し合わせたものです。
このジョハリの窓を利用することによって、会社やお店のスタッフの自己理解や組織内の相互理解の度合いを知ることができます

人には「公開されている自己」(open self)「隠されている自己」(hidden self) があると共に、「自分は知らないが他人は知っている自己」(blind self) 「誰にも知られていない自己」(unknown self) があるという考えに立っています。

ジョハリの窓のイメージ

ジョハリの窓を作成する際は、2つの軸を用意します。1つは自分の理解を示す軸、もう1つは他人の理解を示す軸です。

それぞれ「わかっている」「わかっていない」と2通りに分類するので、2×2の4つの領域ができます。
これが窓に見えることが「ジョハリの窓」と呼ばれる所以です。

人の性質はこの4つのカテゴリーに分類できるとされます。
その分類は以下の通りです。

  1. 開放の領域:自分も他人も知っている性質
  2. 盲点の領域:自分では気づいていないが、他人は気づいている性質
  3. 秘密の領域:自分は知っているが、他人は気づいていない性質
  4. 未知の領域:自分も他人も知らない性質

ジョハリの窓では「開放の領域」に属する性質を増やしていくことが好ましいこととされますが、それぞれの領域を詳しく見ていきましょう。

各窓の意味

開放の領域

開放の領域に属する性質が多いということは自己開示や自分と他者との相互理解が進んでいる証拠です。他の領域にある性質をこの開放の領域に移していくために、円滑なコミュニケーションをとっていくことが重要です。

盲点の領域

盲点の領域に属する性質は、他人は気づいているけれども自分は気がついていない性質です。この性質が長所や美点であればよいのですが、その人の短所や欠点であればトラブルのもととなってしまいます。

盲点に属する性質は当該スタッフの上司や上長が上手く他のスタッフの意見をくみ取り、伝える必要があります。

秘密の領域

秘密の領域に属する性質は他人には公開しておらず、また察知もされていない性質です。
この領域に属する性質が多い場合は、当該スタッフが他のスタッフと距離を置いていたり、上手くコミュニケーションをとれていなかったりします。
また、自身にとっては些細なことで話す必要もないことだと考えていることもあります。

未知の領域

未知の領域に属する性質は表面上は見つけることができません。
しかし、本人含めまだ誰も気づいていないだけで、これから新しい業務やプロジェクトを通じて発見されるかもしれません。