なぜWordPress以外のCMSが必要なのか?

2020年12月7日

Web担当者になったら気になるWordPress以外のCMS

Web担当者になるとWebサイトを更新するCMSという用語を耳にするようになります。
CMSとはコンテンツマネジメントシステム(Content Management System)の略で、Webサイトの内容を更新するシステムのことです。

最も有名なCMS・WordPress

CMSの中で最も有名なものがWordPressです。
とある調査によると世界のWebサイトの32.7%がWordPressを使用しているようです(参考:Usage Statistics and Market Share of Content Management Systems for Websites, January 2019)。

なぜここまでWordPressは人気なのか?

ではなぜWordPressはここまで人気なのでしょうか?
その理由は以下の3点にまとめられます。

1.WordPressは無料

WordPressの強みは何といっても無料であることです。
WordPressのWebサイトに行けば、誰でもシステムをダウンロードすることができます。

2.開発できる人が多い

無料で使用できるWordPressはたくさんのユーザーが使用しており、WordPressのカスタマイズを請け負う業者は数多くいます。

3.たくさんのプラグインが存在

プラグインの新規追加画面
プラグインの追加画面。人気のプラグインだけでも約5万7千個も存在する。

WordPressのさらなる魅力は有志のユーザーが作成したプラグインです。
WordPressを使っていると
「Microsoft製のパソコンのように画像をフォルダ分けできたらいいのに」
「ページのコピー機能があったらいいのに」
と思うことはよくありますが、同じような不便さを感じた有志のユーザーがプラグインと呼ばれる拡張機能を作成していることがあります。
こうしたプラグインの存在もWordPressの人気の要因の一つです。

ではWordPressを使っていたらよいのか?

無料で使いやすく、拡張機能もたくさんあると、「じゃあWordPressだけ使っていたらいいのではないか?」という気持ちになります。
個人でブログを楽しむ程度であればそれでいいのですが、会社や公共団体などが使用する場合には注意が必要です。
WordPressを使う時は以下の3点を念頭に置いておきましょう。

  1. 弱点も多くのユーザーに知られている
  2. 障害の際の責任の所在がない
  3. 表示速度が少し遅い(?)

それでは個別に詳しく見ていきましょう。

1.弱点も多くのユーザーに知られている

最も問題になるのが、ユーザーが多い分、WordPressの弱点も多くのユーザーに知られているということです。
たとえるなら、自分の家の作りを他の人も知っているようなものです。悪意のある人が泥棒に入ろうとすれば、容易く入られてしまうことがある状況に似ています。

2.障害の際の責任の所在がない

無料で誰でも使用できるのがWordPressの魅力ですが、何かトラブルが起こった際の責任の所在は明確ではありません。
例えばWordPressの問題によってあなたのサイトから情報が流出しても、多くの場合自己責任となってしまいます。

3.表示速度が少し遅い(?)

WordPressは表示が遅いといわれることがあります。
これはWordPressそのものが遅いというよりも、WordPressの魅力の一つである「プラグイン」を多く利用することによって、システムの処理が多くなり、表示が遅くなることがあるためです。

弱点を踏まえた上でWordPressの導入を検討しよう

WordPressの弱点が致命的だと感じたら、他のCMSを検討

以上見てきたように、WordPressは様々な魅力といくつかの弱点を内含しています。
もし、WordPressの弱点が社内や組織内のセキュリティポリシー上致命的だと感じられたら、WordPress以外のCMSの導入を検討することをお勧めします。

とはいえ、世はWordPress一強時代なので、WordPress以外となるとそこまで有名なCMSは存在しません。

さまざまな業者に問い合わせて、予算と効果の釣り合うところで最適なCMSを選んでいきましょう。

デメリット部分のフォローは制作会社にお任せしよう

WordPressの弱点を知った上で、それでも使用するという判断をすることもあるかと思います(実際そういった会社や団体は多くあります)。
弱点をフォローするのは簡単なことではないので、いくら無料で導入できると言っても会社としてWordPressの使用を検討している場合は制作会社に相談したほうがよいでしょう。