RPAがもたらす業務効率化とは?導入の流れと注意点も解説します
RPAとは何か?
RPAとはRobotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、DXの取り組みとして採用する企業が増えつつあります。
近年、業種にかかわらず人材不足という問題はどこの企業でも大きな課題として抱えており、最悪の場合は人材不足により倒産してしまうケースもあるなど社会問題化しています。 厚生労働省ホームページにある調査研究事業報告書内の企業アンケートによると、その人材不足を回避するため、業務効率化を推進する企業が割合として多いという結果が出ています。
その業務効率化を図るために「RPA」というしくみが注目されています。RPAは従業員がパソコン上で行っているような定型作業そのものをロボットが代わりに自動で行う技術で、以下のような業務プロセス(一例)を人間の代わりに実行することが可能になります。
- 既存システムを立ち上げ、IDとパスワードを入力しログイン。データ入力画面を開き、エクセルファイル内にあるデータをコピーし画面入力する
- エクセルのマクロを実行した後にエクセルファイルを所定のフォルダに貼り付けし、かつメールに添付し一斉送信する
- Webシステムからデータを取り込んでエクセルに転記する
RPAを導入するメリットは以下の点が挙げられます。
- 業務を自動化することによる人材不足解消
- 業務を見直すことができる
- 工数とケアレスミス削減
- プログラムの知識がなくても利用可能
- 24時間稼働可能
RPA導入の流れ
業務プロセスの現状確認と目標設定
まずは業務内容がどのようなフローなのか?どのくらいの工数がかかっているかを把握することからはじめます。その上で『〜業務を◯時間削減する』など、どの程度改善したいかを具体化し数値目標を設定します。
業務プロセスの仕分け
RPAはイレギュラーな(非定型的)作業ができない場合もあるので、全体の業務プロセスを、RPA化したい定型的作業と人のチェックが必要な非定型的作業とに仕分けします。
ツールの選定・テスト
ツールを選定の上、(2)で洗い出した定型的作業を問題なく自動化できるか(工数削減できるか)テストを行います。多くのRPAツールは無料トライアル版が存在するので、操作方法などを事前確認し必要であればツール提供元に確認します。
本稼働・効果確認
本稼働後、目標数値通りに工数削減できたかを確認し、もし目標に達成できなかった場合は原因を確認し対策します。
RPA導入における注意点
業務プロセスの仕分けを徹底する
RPA導入の成否は『業務プロセスの現状確認』と『適切な仕分け』がカギとなります。 これらが不完全だと、RPAを導入しても思うような自動化ができないまま使用しなくなってしまう(いわゆる野良ロボット化する)可能性もあります。
トラブル時のルールを決める
RPAに限らずビジネスツールには突発的な要因により一時的に使えなくなるという可能性が存在します。 そのような不測の事態に備えて、RPAを利用できない場合の対処法を確立しておく必要があります。場合によってはマニュアル化し、RPAの担当者が不在の場合でも業務が継続できるように対策を講じることを推奨します。