バブルチャートとは何か?バブルチャートの使用例や注意点をやさしく解説

2021年9月28日

バブルチャートの概要

バブルチャートとは、3つの異なるデータを比較することができるグラフのことです。
棒グラフや折れ線グラフなどについては、縦軸と横軸の2つのデータによる比較となりますが、バブルチャートは縦軸、横軸に加えて、各点のサイズでもデータを表現することが可能です。各点のサイズによって視覚的に点が泡(バブル)のように見えることから「バブルチャート」と呼ばれています。

バブルチャートの使用例

バブルチャートは散布図グラフと同様に分析資料として使用されます。散布図グラフが2つのデータの相関を見ていくことに対して、バブルチャートでは、3つ目のデータにより点の大きさを示すことで、どのデータの影響度合が強いかを視覚的に把握することができます。

例として、A支店とB支店の今期の売上を、営業担当別に比較するバブルチャートを作成してみましょう。

売上データ

表組で作った売上データ

バブルチャート

バブルチャートで作った売上データ

上記のように、売上構成比が点の大きさ(バブル)で表現されることで、各営業担当の成績と、営業担当の販売数、売上の傾向を把握することができます。
例として、A支店(青色のバブル)では、構成比13.5%の「ヨシダさん」、11.6%の「ツルギさん」、B支店(オレンジ色のバブル)では、構成比13.5%の「コバヤシさん」のバブルが大きく営業成績に貢献していることが分かります。また、今回のグラフのように、同時に2種類のバブルで比較を行う場合、バブルの大きさや点在している場所が視覚化されることでA支店とB支店の差が分かりやすくなっています。

バブルチャートがよく用いられるケース

バブルチャートの活用例としてよく用いられるケースに「PPM分析」が挙げられます。PPM分析とは、Product Portfolio Management(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)の略称であり、商品や事業の現在の状態と将来性を分析する方法です。PPM分析でのバブルチャートでは、縦軸を「市場の成長率」、横軸を「市場の占有率(マーケットシェア)」、バブルサイズを「売上高」として表現します。

「PPM分析」では事象ごとに名称がつけられており、「市場の成長率」「市場の占有率」「売上高(バブルサイズ)」を比較することで2つのデータ比較のみでは把握できない相関関係を見ることができます。

バブルチャートの注意点

バブルチャートでは、対象とするデータ(バブルの数)が多くなり過ぎると、バブルが重なり表示が隠れて見にくくなってしまいます。また、バブルの大きさ(3つ目のデータ)に差がない場合、直感的に優劣が分かりにくくなるため、データの実数を表示する等の工夫が必要となります。

参考