枝グラフとは何か?障害の克服を手助けする発想法
枝グラフの概要
枝グラフは課題を達成するために、その障害となるものを把握することで障害を克服するという発想法です。
枝グラフは以下の手順で作成していきます[1]Michael … Continue reading。
- 課題を詳述する
- 克服すべき障害を把握し、それらをリストアップする
- 障害物を複雑さの度合いに従って並べる
- 木の幹を表す縦の線を1本引き、幹に課題を書く
- 枝を表す横の線を何本か引く
枝グラフを使い、課題を整理することで、目標達成の道筋を明確にすることです。
枝グラフの例
ここからは運営しているWebサイトの「アクセス数倍増」という目標を題材にして、枝グラフの使い方を詳しくみていきましょう。
「アクセス数倍増」という目標に対し、障害となっているものをリストアップしていきます。
たとえば、以下のような障害が見つかったとします。
- 使いづらい
- 毎日訪問したくなるようなコンテンツがない
- 自然検索による訪問がほとんど
- ターゲットユーザーにひびくコンテンツがない
障害の整理ができたら、枝グラフを描いていきます。
まずは縦の線を1本描き、木を作ります。その木の幹に目標を記述します。今回であれば「アクセス数倍増」という目標を記載します。
次にこの木に障害を記載した枝を描いていきます。枝となる障害は複雑さや難易度の低いものを下に、高いものを木の上に位置するように記載します。
「使いづらい」「自然検索による訪問がほとんど」という障害については、Webサイトのレイアウトの見直しやSNSの利用によって克服できそうです。そのため、これら2つの障害の枝は幹に近いところに記載しました。
一方で、「毎日訪問したくなるようなコンテンツがない」「ターゲットユーザーにひびくコンテンツがない」という障害は先ほどの2つの障害に比べて、解消が難しそうです。そのため、これらの障害は木の上のほうに記載しました。
このように目標に対して、目標達成の障害となるものをまとめると、参考のような枝グラフが作成できます。こうすることによって、目標達成のために何をしなければならないのかが整理され、視覚的にも周りのスタッフと共有しやすくなります。
この後は、障害克服が比較的簡単な木の幹に近い障害から対応していき、徐々に複雑さや難易度の高い上の課題に進んでいくとよいでしょう。
注
↑1 | Michael Michalko(著)、斎藤勇(訳)、塩谷幸子(訳)、小沢奈美恵(訳)『アイデアのおもちゃ箱―独創力を伸ばす発想トレーニング』ダイヤモンド社、1997年、147頁。 |
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