ロジカル・シンキングで登場する「So what?」「Why so?」
ロジカル・シンキングの本を読んでいると「So what?(だから何なのか?)」「Why so?(なぜそう言えるのか?)」という用語が登場します。
両者ともにロジカル・シンキングの重要な質問で、問題解決や意思決定プロセスで使用され、情報やアイデアを評価し、深化させるために役立ちます。
「So what?」とは個別の論点から結論を見つける作業であり、「Why so?」とは、その結論の根拠を確認する作業を意味しています。
ビジネスでは、将来の戦略や今後の取り組み、部署ごとの問題点や売上向上のための施策など、抽象的で打ち手がいくつもありそうな問いの答えを導かなければならないシーンがいくつもあります。
そのような状況において、具体的な答えを論理的に導き出すことは容易ではありません。
そこで、作り出した答えに対して「So what?」や「Why so?」といった問いを繰り返し投げかけることで、作り出した答えの論理的な正しさを導くことができます。
So What?(だから何なのか?)
「So what?」は、与えられた情報やアイデアの重要性や意味を問う質問です。これを使用して、情報や提案がなぜ重要であるか、どのように他の要因や目標に関連するかを考えることができます。この質問を使うことで、重要な情報を際立たせ、無駄な情報を排除し、焦点を当てることができます。
「So what?」には2種類ある
「So what?」で思考を深める際には、2つの方向性があります。
- 観察のSo what?(事実の要約)
目の前にある情報やデータから、「結局のところ、何が言えるのか?」を要約し、その核心を掴む問いです。状況を正しく認識するために使います。 - 洞察のSo what?(結論の抽出)
要約した事実から、「だからこそ、次に何をすべきか?」「どのような結論が導き出せるか?」という、行動や判断につながる示唆を見出す問いです。
この2段階を意識することで、単なる状況説明で終わらない、示唆に富んだ結論を導き出せるようになります。
Why so?(なぜそう言えるのか?)
「Why so?」は、ある結論や主張に対して、「なぜそう言えるのか?」とその根拠を問う質問です。
これを使用して、なぜその結果になったのか、なぜそのアクションを取るべきなのかを探求することができます。この質問を通じて、結論の裏付けとなる事実やデータを確認し、話の論理的なつながりが正しいかを検証します。
「So what?」で導き出した結論が、単なる思いつきや飛躍した考えでないことを証明するために不可欠な問いです。
「So what?」「Why so?」を体感するビジネスシーンでの会話例
この2つの問いが実際のビジネスシーンでどのように使われるか、上司と部下の会話形式で見ていきましょう。

A商品の顧客アンケート結果が出ました。満足度は85%と高いですが、B商品の満足度は60%と低い結果でした。



そこから、どういうことがわかるかな?(So What?)



はい。つまり、B商品の満足度が、わが社の全体の顧客満足度を押し下げている要因であると考えられます(観察のSo What?)



なるほど。それがわかったなら、どうしたらいいかな?(So What?)



はい。従って、B商品の改善が急務です。特に満足度が低い『価格』と『デザイン』の2点について、改善策を検討すべきです(洞察のSo what?)



なるほど。その『改善すべき』という結論に至った理由は?(Wht so?)



はい。アンケートの自由記述欄で『価格が高い』『デザインが古い』という意見が、不満点の8割を占めていたからです。
この2点を改善すれば、満足度は大きく向上すると見込まれます。
このように、「So what?」は事実から「要するにどういうことか」「取るべきアクションは何か」を導き出し、「Why so?」は「なぜその結論になるのか」という根拠や論理のつながりを検証する役割を果たします。
やってしまいがち!「So what? / Why so?」の失敗例
この思考法を実践する際に、陥りがちな失敗例を知っておきましょう。
【失敗例1】「だから何?」で終わるSo what?
事実をただ言い換えただけで、何の新しい示唆もない結論。「売上が下がっている。だから、これは問題だ」というのは、当たり前で価値がありません。
【失敗例2】根拠が曖昧なWhy so?
「なぜそう言える?」と聞かれて、「なんとなくそう思うからです」「経験上、そうなっています」と答えてしまうケースです。客観的なデータや事実に基づいていないため、論理が破綻しています。
普段からできる!「So what? / Why so?」トレーニング
この思考法は、意識すればいつでもどこでも鍛えられます。
- ニュース記事を読む:記事に書かれている事実に対して、「So what?(この記事から日本社会にとって何が言えるだろう?)」と考えてみる。
- 電車の広告を見る:広告のキャッチコピーに対して、「Why so?(なぜこのメッセージが響くのだろう?)」と根拠を探してみる。
日常生活の中でこの問いを繰り返すことで、論理的思考力は着実に向上していきます。
ロジカル・シンキングについてさらに詳しく
ロジカル・シンキングについては、下記の記事もご覧ください。