プロジェクト統合マネジメントとは何か?PMBOKの用語をわかりやすく解説

2021年12月2日

プロジェクト統合マネジメントの用語の概要

プロジェクト統合マネジメントとは、プロジェクト(計画・目的)に関係する全ての項目の調整・連携・統合などの管理のことです。
またプロジェクト統合マネジメントは、PMBOKでの知識管理の10のうちの1つで、他の9つを管理する存在です。
具体的にはプロジェクトの中にあるリスクマネジメント、スケジュールマネジメントなどの9つの管理項目をマネジメントします。

なぜプロジェクト統合マネジメントは必要なのか?

プロジェクト統合マネジメントが必要な理由は、プロジェクトを期限内に円滑に達成するためです。
PMBOKには、プロジェクト統合マネジメント以外にも、全部で10項目に定義された知識エリアがあります。

  1. 統合マネジメント
  2. スコープマネジメント
  3. スケジュールマネジメント
  4. コストマネジメント
  5. 品質マネジメント
  6. 資源マネジメント
  7. コミュニケーションマネジメント
  8. リスクマネジメント
  9. 調達マネジメント
  10. ステークホルダーマネジメント

2項目目から10項目目は、プロジェクトが進行すると優先順位やボリュームなど、各種変更が発生することがあります。
この変更をそのままにしておくと、プロジェクトの円滑で計画的な進行に悪影響を与えてしまいます。
そのため、プロジェクト統合マネジメントは、他の9つのマネジメント間を調整・連携・統合などの管理を行い、正常なプロジェクト進行に戻します。

プロジェクト統合マネジメントの構成

ここからはプロジェクト統合マネジメントの構成について、表組みにして説明していきます。

順番プロセスの定義プロセス群
プロジェクト憲章作成・プロジェクトスコープ記述書暫定版作成立ち上げプロセス群
プロジェクトマネジメント計画書作成計画プロセス群
プロジェクト実行の指揮・マネジメント実行プロセス群
プロジェクト知識のマネジメント実行プロセス群
プロジェクト作業の監視・コントロール監視コントロールプロセス群
統合変更管理監視コントロールプロセス群
プロジェクトやフェーズの終結終結プロセス群

プロジェクト統合マネジメントの構成は、プロセス群(方法・手段のカテゴリー)で構成されており、それぞれに方向性をまとめた定義があります。
プロセスは1~7の順番に進行してプロジェクトが完了します。

プロジェクト統合マネジメントは具体的にどんな時に機能するのか?

プロジェクト統合マネジメントが具体的に機能するのは、プロジェクトの統合変更管理の必要性が発生した時です。
統合変更管理の必要性が発生した時とは、プロジェクト統合マネジメント以外の9項目のプロジェクトマネジメントに変更や調整が生じた時です。
この時にプロジェクト統合マネジメントが機能して、その他のプロジェクトマネジメントを精査後、承認、または却下してプロジェクトを前進させます。