バッジビル(badgeville)はどのような会社なのか?ゲーミフィケーションサービスのパイオニア
企業向けゲーミフィケーションサービスのパイオニア
ゲーミフィケーションは、名前こそ浸透してきましたが、まだまだ企業としてゲーミフィケーションを専門に扱う会社は多くはありません。
その中で、井上明人『ゲーミフィケーション 〈ゲーム〉がビジネスを変える』で取り上げられているバッジビル(badgeville)は企業向けゲーミフィケーションサービスのパイオニアといえますが、同社はどのような会社なのでしょうか。
今回はバッジビル(badgeville)についてまとめてみました。
バッジビルが提供するゲーミフィケーションのプラットフォーム
バッジビルはゲーミフィケーションに不可欠な要素であるバッジや報酬システムなどを有料のAPIで提供しています。
APIとはあるWebアプリケーションの機能の一部を、また別のアプリケーションなどで利用できるようにするインターフェースのことです。
一般的にあまりピンとくるお話ではありませんが、身近な例で言えばGoogleMapがわかりやすいかもしれません。
会社やお店のWebサイトには位置を知らせるためにGoogleMapが使われていますが、Webサイトによって表示されている内容は少しずつ異なっています。
これはGoogleMapのAPIを使ってカスタマイズしてWebサイトに連携しているからですが、このような形でバッジビルも自らのシステムを提供しています。
そのため、提供しているAPIの管理画面からどのような時に報酬が与えられるか、どういう行動をとったときに表彰されるかなどを設定します。そして、ユーザーはゲームのステータス画面のようなユーザー画面(GameViews)でポイント、マイルストーン、進捗状況、認知度、報酬など確認することができます。
- 参考:https://badgeville.com/products/gameviews/(2018年6月24日確認 2023年2月21日現在はリンク切れ)
どのような効果が期待されるのか?
バッジビルのWebサイトでは、Solutionsのメニューとして、Customer Engagement、Channel Motivation、Employee Collaboration & Innovation、Sales & Service Performance、Learning & Development、Security & Compliance、Digital Transformationの7つを挙げています。
- 参考:https://badgeville.com/solution/(2018年6月24日確認 2023年2月21日現在はリンク切れ)
これらはさらに、
- エンゲージメントの強化
- 学習・開発の促進
- 生産性の向上
に分類することができるでしょう。
つまりゲーミフィケーションによって顧客や従業員のモチベーションを高めることができ、さらに競争効果によって学習や研究開発を促し、数値の視覚化によって生産性を高めることができるということでしょう。
現在はカリダスクラウド(CallidusCloud)に買収され、サービスの一部に
そんなバッジビルですが、現在はあまりWebサイトも更新されていない様子です。
ニュースを見てみると、なんと2016年6月に営業支援サービスを行うカリダスクラウド(CallidusCloud)に買収されていました。
日本で買収というと企業競争に負けたイメージがありますが、海外、とくにアメリカでは会社を興して大企業に買ってもらうというのは、お金を儲ける1つの手段なので、創業者たちもよろこんでいるのではないでしょうか。
- 参考:https://badgeville.com/7481-2/(2018年6月24日確認 2023年2月21日現在はリンク切れ)
現在は下記のサイトのように、カリダスクラウドのサービスとの1つとなっています。
- 参考:http://www.calliduscloud.com/badgeville/(2023年2月21日確認)
より営業部門にとってどのようなメリットがあるかが強調され、いい意味でベンチャーっぽさの抜けた、サービス紹介となっていますね。
デモなどを試してみるにはカリダスクラウドに直接問い合わせをしなければならないため、日本人にとっては導入にハードルが高いですが、日本でもセールスフォース(Salesforce)などの営業支援ツールが一般化した今、日本でもバッジビルが浸透する日も近いのかもしれません。