FortiGateでVLANを削除できない場合の確認ポイントと対処法

2022年11月4日

FortiGateでVLANを削除できない原因

FortiGateでVLANを削除できない場合、設定しているVLANが別の設定で参照されていることが原因です。
たとえば、以下のような設定でVLANの設定が参照されている可能性があります。

  • スタティックルート
  • ファイアウォールのポリシー
  • アドレスオブジェクト
  • DHCPサーバ
  • NTPサーバ
  • DNSサーバ
  • リンクアグリゲーション

今回は上記の設定を確認しながら、FortiGateでVLANを削除できない場合の対処法を解説していきます。

VLANを参照している設定の確認方法(GUI)

VLANが参照されている設定はGUIのインターフェースで確認できます。
GUIでの確認手順は以下の通りです。

  1. メニューの「ネットワーク」→「インターフェース」を開きます。
  2. 物理インタフェースの中から削除したいVLANを探します。「参照」の欄にVLANを参照している設定の数が表示されています。
  3. 数字をクリックすると、参照設定一覧を確認できます。一覧から設定の削除を行うことも可能ですが、GUIで削除できない設定もあるため、CLIでの削除がおすすめです。

VLANを参照している設定の確認方法(CIL)

FortiGateの設定は、以下のコマンドで確認できます。

show config

上記のコマンドでも確認できますが、VLANに関連する設定のみ個別で確認することも可能です。
以下で詳しく説明します。

スタティックルート

スタティックルートの設定は以下のコマンドで確認できます。

config router static
show

ファイアウォールのポリシー

ファイアウォールのポリシーを確認するには、以下のコマンドで「firewall policy」階層に移動してから設定を確認します。

config firewall policy
show

アドレスオブジェクト

アドレスオブジェクトは以下のコマンドで確認できます。

show firewall address

DHCP サーバ

以下のコマンドで配信されているアドレスを確認できます。

execute dhcp lease-list

NTP サーバ

以下のコマンドで、時刻同期の設定が確認できます。

diagnose sys ntp status

DNS サーバ

以下のコマンドでDNSサーバの設定が確認できます。

show system dns-server

リンクアグリゲーション

以下のコマンドで、リンクアグリゲーションの確認ができます。

diagnose netlink aggregate name [インターフェース名]

設定の削除方法

参照している設定を確認したら、該当する箇所の設定を削除します。
FortiGateは、Cisco機器のように「no」で設定を消せません。
FortiGateの設定は、「config」階層、「edite」階層、「set」階層に分かれており、それぞれに対応した削除コマンドがあります。

設定コマンドで「set」を使用している設定は、「unset」コマンドを使用して、削除します。edit階層自体を削除したい場合は、「delete」コマンドを使用します。

関連

今回出てきた用語について、詳しくは下記の記事もご参照ください。

参考