新人プロマネはなってはいけない、話を右から左に送るだけのメッセンジャーとは何か?

2020年1月22日

プロジェクトマネジメントにおけるメッセンジャーとは何か?

世の中には手紙や荷物を届ける自転車便の「メッセンジャー」と呼ばれるお仕事や、同名のアプリケーションがあります。
プロジェクトマネジメントでも「メッセンジャー」という言葉を使われることがありますが、あまり良い意味では使われません。
プロジェクトマネジメントで使われるメッセンジャーは「話を右から左にするだけの人」という意味で使われます。
例えば「あのプロマネはメッセンジャーだよね……」というような形で陰口を言う時にでてくる言葉です。
職場によっては「中継」などとも呼ばれるかもしれません。

なぜメッセンジャーが問題なのか?

こうしたメッセンジャーは何が問題なのでしょうか?
メッセンジャーの問題の一つはプロジェクトの動きを鈍くすることです。
何か質問しても「○○さんに聞いてみます」「××さんにお願いしてみます」という回答しかしない人がいると、プロジェクトの進行を鈍らせてしまいます。
このように、メッセンジャーがプロジェクトに発生してしまうのも問題ですが、一番やっかいなのはプロジェクトマネジャー(以下、プロマネ)がメッセンジャーになってしまうことです。
何を聞いても「○○さんに聞いてみます」「社に戻って確認してみます」という状態では、プロジェクトの進行はおぼつかないでしょう。

なぜメッセンジャーは誕生してしまうのか?

ではなぜ話を右からに左にするだけのメッセンジャーが生まれてしまうのでしょうか。
以下、メッセンジャーが発生する原因を考察し、メッセンジャーをプロジェクトから排除する方法、そしてプロマネがメッセンジャーにならない方法を考えていきます。

自分で考えたくないという甘え

メッセンジャーがうまれてしまう最大の理由は「自分で考えたくない」という心情ではないでしょうか。
プロジェクトでは様々な専門家が参加して進められていきます。
そのため、自分で考えなくても周りが対応してくれるという状況がうまれやすい環境でもあります。
その結果、「この人なんでプロジェクトに参加しているの?」という自分で考えないメッセンジャーが発生してしまいます。

責任を持ちたくないという甘え

先ほどの「自分で考えたくない」という理由にも似ていますが、「責任を持ちたくない」という気持ちもメッセンジャーの発生につながってしまいます。
つまり、話を右から左にして、「○○さんどうですか?」「××本部長に聞いてみます」とすることによって、回答の責任を他者に押し付けようとしています。
こうした責任を押し付けようとする気持ちから、メッセンジャーがうまれてしまいます。

なんの権限もないという状況

最後にメッセンジャーがうまれる原因として挙げておきたいのは、何の権限もないメンバーの存在です。
例えば忙しい上司に代わって無理やり参加させられたなど、自分自身の力量とは関係なく参加させられた場合は、何の判断もできないためメッセンジャーと化してしまします。

プロジェクトからメッセンジャーを排除するためにRACIチャートを使う

プロジェクトからメッセンジャーを排除するのは意外と簡単です。
その方法はプロジェクトチームのメンバーの役割を明らかにすることです。
プロジェクトの参加者の役割を明確にすることで、各プロジェクトメンバーの作業も明瞭になり、メッセンジャーが発生しにくくなります。
またこのように役割を確定させていると、不要なメンバーの会議の参加は必須ではなくなるので、会議の進行も円滑になります。
こうした役割の明確化・視覚化に役立つのがRACIチャートです。
RACIチャートでは「誰がその作業をするのか」という実行責任だけでなく、「その作業にトラブルがおこったりした時に誰が説明するのか」という説明責任なども明らかになるため、より役割分担を明確にし、メッセンジャーの発生を抑止することができます。

メッセンジャーを脱却するために新人プロマネがするべきこと

プロマネがメッセンジャーであるプロジェクトは最悪ですが、右も左もわからない新人プロマネだとメッセンジャーになってしまいがちです。
メッセンジャーにならないために、 新人プロマネは以下の点を心がけるとよいでしょう。

  • 目標をもつ・共有する
  • 仕組みを理解しようとする
  • 資格・標準を学ぶ