ビッグデータとは何か?ビジネスへの導入事例を含めて解説

2020年5月31日

ビッグデータとは

ビッグデータのイメージ画像

ビッグデータとは、従来のデータベース管理システムでは記録や保管・解析が難しいような巨大なデータ群のことをいいます。
情報社会の進展により、私たちの身の回りにはさまざまなデータがあふれています。
こうした膨大なデータを人の手で解析・分析していくことは至難の業でしたが、AIの登場により、従来、管理や分析ができなくて見過ごされてきたデータ群を即座に解析できるようになり、ビッグデータの活用が注目され始めました。
その結果、政府や自治体が持つ情報資源もオープンデータとして開放されるようになり、革新的アイデアやイノベーションを生み出そうという動きも出ており、ビッグデータは様々な用途に応用され始めているのです。

ビッグデータが企業に与える影響

ビッグデータは、さまざまな用途に活用できます。
ここで、ビッグデータがどのような面で企業に影響を与えるのかを概観していきましょう。

経営戦略の策定

売上データ等の社内情報や社外情報を幅広く収集・分析することで、売上への影響を予測できるようになり、注力事業の決定や戦略立案が行えます。

市場調査・分析

顧客情報や販売情報、SNSの書き込みから消費傾向を分析して、ニーズを把握することができます。

経営管理

売上などの経営データを分析して、短時間で予算管理を行うことができます。

事務の効率化

RFID等のセンサーを取り付けて稼働状況や位置情報を収集し、収集したデータを活用して業務プロセスの効率化・最適化を行うことができます。

基礎研究・学術研究

センサーなどから収集される大規模データを活用して研究開発を行うことができます。

在庫圧縮・最適供給

需要予測を行い、生産量・出荷量の調整を行ったり、RFID等のセンサーを取り付けて、リアルタイムの在庫状況を把握することができます。

ビッグデータの活用例

実際にビッグデータを活用している企業の活用事例を確認しておきましょう。

ECサイト:Amazon

レコメンデーション機能の例の画像
レコメンデーション機能はビッグデータ活用の最たる例

身近なビッグデータの活用事例としては、ECサイトのレコメンデーション機能が挙げられます。
例えば世界規模のECサイトであるAmazonを見てみると、「この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています」「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という形で、おすすめの商品を提案してきます。
単純に商品をおすすめするだけであれば、ビッグデータは必要ありません。しかし、よりユーザーの性格や属性にあった商品を提案するためには、膨大な顧客情報を解析し、各ユーザーに適した商品を表示していく必要があります。

観光業:ウォルト・ディズニー

ディズニーでは、センサーが搭載されたウェアラブルリストバンド「MagicBand」が提供されています。Magicbandには、RFIDチップが埋め込まれており、電波を通じて人の行動を記録できるようになっているのです。
「どの年代の人が」「何時に」「どのアトラクションに行くことが多いのか」という情報を取得・分析し、それに合わせてスタッフを最適に配置しています。また、グッズ販売のマーケティングツールとしても、ビッグデータが利用されています。

小売業:ローソン

コンビニエンスストア(以下、コンビニと略記)では、多種多様な商品を取り揃えています。しかしその膨大な商品情報と、顧客情報が結びつき始めたのは、ここ最近のことではないでしょうか。
例えば、大手のコンビニであるローソンでは、提供しているポイントカードのデータ分析を行った結果、1割程度のヘビーユーザーが6割以上の売上を計上していることが判明しました。
ここからローソンが導き出した戦略は、あらゆるユーザーに対して商品を取りそろえるのではなく、1割のヘビーユーザーが購入している商品を継続的に販売していくことです。
これにより、ヘビーユーザーを手放さない施策を展開することで、売上の拡大に成功しています。

飲食業:スシロー

2012年度から、回転レーンを流れるお皿にICチップを取り付けて「どこの店舗で」「何の寿司ネタが」「いつ」「どのテーブルで」注文されたかのデータを収集しています。
収集したデータを解析するBIツール(QlikView)で分析することによって、寿司皿の量を減らし、廃棄量を4分の1に抑えることに成功しています。
基本原価率50%というスシローで、廃棄量を4分の1に抑えられたとして、飲食業界で注目を集めているビッグデータ活用事例です。

ビッグデータにはPythonなのか?

「ビッグデータを利用するために、Pythonを学ばないと」という話をよく聞きます。
確かに、書店に行くと、「Python」と「データ解析」がセットになった本が多数並んでいます。
もちろん、Pythonでしかビッグデータ解析ができないというわけではありません
その他のプログラミング言語でも解析をすることは可能なのですが、ネット上などに有志が作成した解析のためのライブラリ(サンプルコードのようなもの)が多数アップされているというところから、Pythonが注目されています。
また、Pythonを覚えれば、データ解析だけでなく、ソフトウェア開発などに進出しやすいというのも、これからプログラミングをはじめる方にとっては魅力的なのかもしれません。

ビッグデータの問題点

今回はビッグデータが企業に与える影響と活用事例を解説していきました。
情報社会の現代では、膨大な情報と向き合う必要があります。その中で、現時点ではビッグデータを活用できていなくとも、その利用を視野に入れた企業経営が必要であると言えるでしょう。
最後にビッグデータの問題点を紹介していきます。
活用できれば様々なメリットを得られるビッグデータですが、近年では情報保護の意識が高まっており、情報の管理が問題として挙げられるようになってきました。
その最たる例がEUで2018年5月25日に施行された「一般データ保護規則」、いわゆるGDPR(General Data Protection Regulation)です。
facebookからの情報漏洩に端を発した規則ですが、これによりアクセス解析のための情報取得にまで同意が必要になりました。
同様に、これまで情報はただといわんばかりにデータを集めてきましたが、今後は「何が個人情報なのか」「情報の取得をユーザーは知っているのか」ということを確認しておかなければ、トラブルを招いてしまいます。
こうした利用上の注意をしっかりと把握しながら、情報社会の中でビッグデータを活用し、生き残りをかけていく必要があります。

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Posted by promapedia