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AIツールの「年間契約」は罠?SaaS感覚でサブスク登録してはいけない、たった1つの理由

最近、業務効率化のためにChatGPTやGeminiなどの生成AIサービスを課金して使い始めた、という方も多いのではないでしょうか。

こうしたAIサービスの多くはサブスクリプション(月額課金制)です。そして、契約画面に進むと必ずと言っていいほど「年間契約なら20%割引!」といった魅力的なオファーが提示されます。

一般的なSaaS(ビジネスツール)であれば、「ずっと使うものだし、安くなるなら年間契約がお得だな」と考えるのが普通です。
しかし、AIサービスに限っては少し待ってください。

今回は、AIサービスを契約するなら絶対に「月額契約」をおすすめするたった1つの理由と、私自身の実体験をお話しします。

目次
このサイトの運営者

山脇 弘成(SSAITS代表)

PMP®有資格者・Webプロジェクトマネージャー
大手メディアや官公庁のWebプロジェクト実績多数。
「技術」だけでなく「対話」を重視し、御社の「ほんとは、こうしたかった」を形にします。

最大の理由:「明日には世界が一変している」リスク

最大の理由:「明日には世界が一変している」リスク

AIサービスを月額契約にすべき最大の理由。それは、「明日にはそのツールの価値が暴落し、世界が一変している可能性があるから」です。

現在、AI技術は私たちが想像する以上の加速度で進化しています。
昨日までA社が独占していた画期的な機能が、明日にはB社のサービスで「より高品質かつ低価格」で提供され始める……というのは、AI業界では日常茶飯事です。

また逆に、まだまだ黎明期とも呼べるこの分野では、いつサービスが終了するかもわかりません。最近では、鳴り物入りで登場した動画生成AIの「Sora」が突然サービス終了を発表し、界隈を騒然とさせました。

このように、変化が激しすぎるAI業界において「1年間の利用を縛る(年間契約)」ということは、より優秀な上位互換サービスが生まれた時に乗り換えられない「足かせ」になってしまいます。
望みとしていた機能が陳腐化したり、サービスが終了したりするリスクを考えると、いつでも引っ越しができる「月額サービス」で様子見をしながら使っていくのが、最も賢い利用法だと言えるでしょう。

【実体験】たった2ヶ月で動画生成AIの勢力図が変わった話

「明日には世界が変わる」と言われてもピンとこないかもしれません。
そこで、Promapediaの運営であるSSAITS(サイツ)が最近直面した、リアルな体験談をご紹介します。

Workspaceに標準付帯する「Gemini」の限界

SSAITSでは、業務基盤として契約している「Google Workspace」に標準付帯するGeminiをメインのAIとして活用しており、その動画生成機能もよく使用していました。

当時のWorkspace版Geminiでは、動画が1日3本まで生成できました。日常使いには非常に便利な機能ですが、業務で本格的に使おうとすると「1日3本では少し物足りない」と感じる場面も少なくありませんでした。また、生成される動画の解像度が720p止まりであり、フルHD(1080p)が当たり前となっている現在のビジネス用途としては、少し画質に不満が残る仕様でした。

上位互換の「Deevid」を契約

フルHDの高品質な動画が欲しい。そう考えた私は、動画生成に特化した「Deevid」という別のAIサービスを月額で契約し始めました。
Deevidは1080pで動画が生成でき、さらに「Sora2」という高品質な動画生成モデルも搭載しています。これにより、Workspace版Geminiで足りない部分を見事に補うことができ、非常に満足していました。

予想外のゲームチェンジャー:Gemini「EXPANDED版」への移行

しかし、平穏なAIライフは長く続きませんでした。ある日突然、Googleがサービス内容の変更を発表したのです。

これまで大盤振る舞いだったGoogle Workspace版のGeminiの機能が整理され、新たな「EXPANDED版」という有料プランが提示されました。「今まで通り快適に使うなら追加料金を払ってね」という内容で、懐的には痛い出費でしたが、業務に必須のため不承不承ながらEXPANDED版を契約しました。

ところが、このEXPANDED版には驚くべきオマケがついていました。
なんと、Google製の動画生成サービス「Flow」のクレジットが1,000クレジットも付与されていたのです。
これは、フルHDの動画を月に約10本生成できる計算になります。「Geminiの1日3本より、もうちょっとだけ高品質な動画を作りたい」という私のニッチなニーズを、完全に満たしてくれる内容でした。

結局、Deevidは2ヶ月で解約へ

Gemini(EXPANDED版)とFlowの連携により、私の環境ではわざわざ外部の動画生成ツールに頼る必要がなくなりました。
結果として、あんなに重宝していた「Deevid」は、契約からわずか2ヶ月で解約することになりました。

もし私が最初に「Deevidは最高だ!ずっと使うから年間契約がお得だな!」と飛びついていたら、残りの10ヶ月分の料金をドブに捨てることになっていたでしょう。月額契約にしていたからこそ、無駄なコストをかけずにサクッと解約(身動き)できたのです。

まとめ:AI時代は「身軽さ」が最大の武器になる

SSAITSの体験談からもわかるように、現代のAI業界では、いつどこで「自分のニーズを完璧に満たす上位互換のサービス」が生まれるかわかりません。あるいは、メインで使っているツールが突然超絶アップデートを果たすこともあります。

「AIサービスにおいては、数ヶ月先は読めない」
これを前提に行動することが重要です。

多少安く利用できるからといって、SaaS感覚で安易に年間契約に飛びつかず、少し割高でも「月額契約」でいつでも乗り換えられる身軽さを維持すること。それこそが、変化の激しいAI時代を賢く生き抜くためのおすすめの防衛術です。

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