クリエイターであっても、フリーランスのエンジニアであっても、個人で活動をしていくには「セルフプロデュース」が不可欠です。
しかし、「仕事を増やしたいけれど、自分は押しが弱いから……」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか?
今回は、オースティン・クレオンの名著『クリエイティブを共有! SHOW YOUR WORK! “君がつくり上げるもの”を世界に知ってもらうために』を参考に、SNSなどを通じて自分の行動をドキュメンタリー化し、無理なくファンを作る「やさしいセルフプロデュース」の方法をご紹介します[1]オースティン・クレオン(著)、千葉敏生(訳)『クリエイティブを共有! SHOW YOUR WORK! … Continue reading。
実はみんなが興味津々!「制作の裏側」
「自分をドキュメンタリー化する」と言われても、「自分にはみんなに見てもらえるほどの立派なものがない」「作品一つを作るのに時間がかかるから、定期的に発信できるほど多作ではない」と尻込みしてしまうかもしれません。
しかし、このドキュメンタリー化という手法は、そうした悩みを真っ向から解消してくれます。
なぜなら、発信するのは「完成品」である必要はないからです。
途中経過の図面、集めた資料、試行錯誤しているデモ版など、完成品に至るまでの「過程(プロセス)」をSNSなどで発信していく。
実は、人は完成されたピカピカの作品と同じくらい、泥臭い「制作の裏側」に惹かれる生き物なのです。
ドキュメンタリー化のヒント
では、具体的にどのようなものが「ドキュメンタリーの要素」になるのでしょうか?
『SHOW YOUR WORK!』の中で挙げられているアイデアをリストアップしてみましょう。
- 調べもの
- 参考文献
- 図面
- 計画・設計図
- スケッチ
- インタビュー・対談
- 音声
- 写真
- 動画
- コルクボード
- 日誌
- 見取り図・下書き・原稿
- プロトタイプ
- デモ版・見本
- 図表
- メモ
- インスピレーション
- スクラップブック
- 物語
- コレクション
こうして可視化してみると、「これなら今の自分の手元にもあるぞ」と思える要素がいくつもあるのではないでしょうか?
業務日誌として世に発信しよう
自分で発信できそうなドキュメンタリー要素を見つけたら、それを「日々の業務日誌」のような感覚でSNSで発信していきましょう。
見栄えが重視される視覚的な仕事であればInstagram、テクノロジーや思考の過程を発信するならX(旧Twitter)やnoteなどがおすすめです。
たとえばイラストレーターの方であれば、渾身の完成イラストを毎日公開することは至難の業です。
しかし、「今日描いたラフスケッチ」「新しく導入したブラシツールの使い心地」「インスピレーションを受けた映画の話」であれば、無理なく継続して発信できるはずです。
発信するのはあくまで「仕事」に関係する話
ただし、『SHOW YOUR WORK!』の中でも注意喚起されている重要なポイントがあります。それは、「SNSに投稿するのは、仕事に関係する話にとどめる」ということです。
当たり前のことですが、SNSでは専門的な話よりも、娯楽性の高い話題のほうが注目されやすい傾向があります。
先ほどのイラストレーターさんが、インスピレーションを受けた作品として人気ゲームのキャラクターを取り上げたら、単にイラストの技術を語るよりも周囲の喰いつき(いいねの数)は良くなるでしょう。
しかし、「いいね」がたくさんつくからといって、ゲームの感想や日常の愚痴ばかりを発信していては、本来の目的である「仕事の獲得」にはつながりません。
あくまで「仕事のためのセルフプロデュースをしているのだ」という軸をブレさせず、自分の制作や作品の背景となるドキュメンタリー要素に絞って投稿を続けることが大切です。
さいごに:嫌悪感を抱かせない発信を
今回は、『SHOW YOUR WORK!』をもとに、自分の行動をドキュメンタリー化してセルフプロデュースをする方法をご紹介しました。
実を言うと、Promapediaを運営している私自身も、過度なセルフプロデュースは苦手です。
「自分はこんなにすごい実績があります!」「あの有名企業の案件を余裕でこなしました!」といった、自己顕示欲の強い同業者の投稿を見ると、どうしても敬遠したくなってしまいます。
しかし、自身の「制作過程(プロセス)」を共有していくドキュメンタリー手法は、そうした嫌悪感を他人に抱かせない、とても誠実でやさしいセルフプロデュースの形です。
私もX(Twitter)にて、このPromapediaや青梅の情報サイト「baigo.fun」を運営する中での試行錯誤や裏話を発信しています。よろしければ、ぜひフォローして私のドキュメンタリーも覗いてみてください!
今回参照した名著・おすすめ本

マーケティングの本は往々にして「帯に短したすきに長し」という感があります。
とくに広告費の少ない一介のクリエイターやフリーランスがマーケティングの名著を読んでも、身にならないことが多いものです。
そうした中で『SHOW YOUR WORK!』は、徹底して「一人のクリエイター目線」でセルフプロデュースの方法をあらゆる角度から紹介しています。
この本を読めば、きっとあなたのセルフプロデュースの道筋が拓けるはずです。
\かわいいデザインにも注目!/
注
| ↑1 | オースティン・クレオン(著)、千葉敏生(訳)『クリエイティブを共有! SHOW YOUR WORK! “君がつくり上げるもの”を世界に知ってもらうために』実務教育出版、2014年。以下『SHOW YOUR WORK!』と略記 |
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