【応用情報】AIの「過学習」とは?過去問を丸暗記する受験生に例えると一発でわかる!

近年、ビジネスの現場でも当たり前のように使われるようになったAI(人工知能)。
しかし、エンジニアからこんな報告を受けて困惑したことはありませんか?

「学習データでの成績は完璧なんですが、本番だと全然使えないんですよね……」

「えっ? 成績完璧ならいいじゃん」と思ってしまいますよね。
実はこれ、AIが「過学習(Overfitting)」 という状態に陥っている可能性が高いのです。

今回は、この少し厄介なAIの病気について、「受験勉強」に例えて分かりやすく解説します。

目次
PR 開発・制作現場の導入実績No.1ツール

プロジェクトを成功させるには、適切なツール選びが重要です。タスク管理・Wiki・バージョン管理がこれ一つで完結する「Backlog」は、私が最も信頼しているプロジェクト管理ツールです。

過学習(Overfitting)とは?

「過学習」とは、文字通り「勉強のしすぎ」の状態です。
受験生でたとえると、「練習問題(訓練データ)を丸暗記しすぎて、本番のテスト(未知のデータ)が解けなくなった状態」 のことです。

AI開発のゴールは、過去のデータを覚えることではなく、「まだ見ぬ新しいデータを正しく予測すること(汎化性能)」 です。ここを履き違えると、過学習が起きます。

「優秀な受験生」と「過学習な受験生」の違い

「優秀な受験生」と「過学習な受験生」の違い

AIの学習プロセスを、明日の数学のテスト勉強をしている2人の受験生にたとえてみましょう。

受験生A君(理想的な学習状態)

彼は過去問を解きながら、その裏にある「法則」を理解しようとします。

A君の勉強法
  • 「なるほど、これは y = 2x という公式を使えば解けるんだな」
  • 結果:本番のテストで数字が変わっても、公式(法則)を知っているので高得点が取れる。

受験生B君(過学習の状態)

受験生のB君は融通が利かず、記憶力だけが異常に良いタイプです。
過去問の「答え」を全て丸暗記してしまいました。

B君の勉強法
  • 「第1問の答えは『5』、第2問の答えは『10』……よし覚えた!」「あ、この第3問の問題文、ここに誤植のゴミがあるけど、これも含めて覚えておこう」
  • 結果:家でやる過去問(訓練データ)は100点満点。しかし、本番のテスト(未知のデータ)で数字が少しでも変わると、全く解けずに0点。

これが 「過学習」 の正体です。

AIがデータの本質的な特徴(法則)ではなく、どうでもいいノイズや偶然のパターンまで必死に暗記してしまった状態を指します。

どうすれば治るの?(過去問解説)

では、丸暗記してしまう受験生B君(AI)を、どうすればA君のように更生させられるでしょうか? 応用情報技術者試験の過去問に、そのヒントがあります。

令和7年秋期 午前問3
AIにおける機械学習の過程において,過学習と疑われたときの解消方法として,最も適切なものはどれか。

選択肢を見てみましょう。

  • ア:訓練した時と同じ精度を出すために,訓練データをテストデータとして使用する。
    • 👉 これは「カンニング」です。答えを知っている問題でテストしても実力は測れません。
  • イ:精度を高めるために,元の訓練データに加工を施し,訓練データの量を増やす。
    • 👉 これが正解!
  • ウ:予測した結果に近づけるために,モデルをより複雑にする。
    • 👉 これは「もっと記憶力を良くする」ことなので、さらに細かいノイズまで暗記してしまい逆効果です。
  • エ:より多くの未知のデータに対して予測できるように,汎化性能を下げる。
    • 👉 AIの目的は汎化性能(本番での強さ)を「上げる」ことです。

なぜ「データを増やす(イ)」と治るのか?

もし、過去問が10問しかなければ丸暗記できてしまいます。
しかし、過去問が1万問あったらどうでしょう?

さすがのB君も「全部丸暗記するのは無理だ……」と諦めますよね。
そして、「何か共通するルールを見つけて楽をしよう」と考え始め、結果として「法則(公式)」を見つけ出すようになるのです。

AI開発の現場では、画像を反転させたり少し回転させたりして、人工的にデータを水増し(データオーギュメンテーション) することで、過学習を防ぐテクニックがよく使われます。

まとめ

  • 過学習 = 過去問(訓練データ)を丸暗記しすぎて、応用が効かない状態。
  • 原因 = データが少なすぎる、またはAIの頭が良すぎて(モデルが複雑すぎて)余計なことまで覚えてしまう。
  • 対策 = データを増やす(水増しする)。

AI案件を担当する際は、エンジニアから「精度99%出ました!」と報告されても、「それ、訓練データだけの数字じゃない? テストデータ(本番想定)でも試した?」 と確認してみてください。 それが、過学習を見抜く鋭い質問になります!

PRプロジェクト管理、まだExcelで消耗していませんか?

複雑なタスク管理やガントチャート作成も、「Backlog」なら直感的に一元管理できます。エンジニアから営業職まで誰でも使いやすい、Web制作・開発現場の必須ツールです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次