キーワードスタッフィングとは何か?ブラックハットSEOの手法を解説
キーワードスタッフィングとは
キーワードスタッフィング(keyword stuffing)とは、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことによって検索結果の上位に表示させようとするSEO手法です。
ブラックハットSEOの一つであり、Google検索の基本事項(旧ウェブマスター向けガイドライン)の「スパムに関するポリシー」にもキーワードを乱用することは違反であると明記されています。
違反と評価されたサイトは検索結果で順位が下がったり、結果自体に表示されなかったりする可能性があります。
キーワードスタッフィングが用いられた背景
ロボット型検索エンジンが台頭した当初は、ウェブページに含まれるキーワードの出現率が高ければ高いほど検索結果の上位に表示されていました。
それを逆手に取ったのがキーワードスタッフィングです。
キーワードが不自然に繰り返される低品質のウェブサイトが蔓延するようになると、Googleはこれらのサイトをウェブスパムとして取り締まりを開始します。
2013年11月にフロリダアップデートを実施し、キーワードスタッフィングのような手法を用いたウェブサイトの評価が下がるようになりました。
キーワードスタッフィングの方法
ウェブページにキーワードを詰め込む方法には、HTMLソースコード内のユーザーには見えない場所にキーワードを書き込んでクローラーにだけ認識させる方法と、ユーザーにも見える場所にキーワードを書き込む方法があります。
具体的には次の方法が使用されます。
alt属性
imgタグで画像の代替テキストを指定するために使用される属性にキーワードを詰め込みます。
画像がリンク切れなどで表示できない場合や音声読み上げの際に使われるもので、普段はユーザーからは見えなくなっています。
<img src="SEO.jpg" alt="keyword keyword keyword keyword keyword ">
title属性
imgタグやlinkタグなどに加えることができる属性です。
要素のタイトルを指定する箇所にキーワードを記載します。
マウスカーソルでツールチップした時のみに表示されるため、カーソルを合わせない限りはユーザーには見えません。
<img src="SEO.jpg" title="keyword keyword keyword keyword keyword " />
<a href="seo.html" title="keyword keyword keyword keyword keyword ">ここをクリック</a>
noscript
ブラウザでJavaScriptが動作しない場合に代わりに表示させる内容を指定するタグにキーワードを記載します。
ほとんどのブラウザでJavaScriptが動作するため、noscriptに記載されたキーワードはブラウザには表示されずユーザーには見えないようになっています。
<script type="text/javascript">
document.write("SEO");
</script>
<noscript>
<p> keyword keyword keyword keyword keyword </p>
</noscript>
隠しテキスト
隠しテキストの手法を用いてユーザーには見えない状態のテキストにしたキーワードを詰め込みます。
隠しテキストの方法は次のとおりです。
- テキストの文字色と背景色を白にして見えなくする
- テキストを画像の背後に置いて隠す
- CSS でテキストを画面の外に配置する
- フォントサイズまたは不透明度を0に設定して見えなくする
コンテンツ内にキーワードを詰め込む
本文に直接キーワードを羅列して記載するので、ユーザーがウェブページを見た時にキーワードも見ることができます。
Googleのスパムに関するポリシーで紹介されているキーワードスタッフィングの例には次のようなものがあります。
- 実質的な付加価値のない電話番号の羅列
- ウェブページを特定の都市や地域に関する検索結果の上位に掲載することを目的とした都市名・地域名を羅列したテキストのブロック
- 同じ単語や語句の不自然な繰り返し