「SEOにおいて、ページのURLは変更せずに長く使い続ける方が良い」
これはWebマーケティングやSEOの世界では定石とされています。ドメインパワーの蓄積や被リンクの資産を維持するため、イベントページなどは年度が変わっても 2025.html とせずに event-guide.html とし、中身だけを更新する運用が推奨されています。
しかし、この「定石」を盲信した結果、思わぬ落とし穴にハマってしまいました。
今回は、私が運営するもう一つの地域情報サイト「baigo.fun(青梅市の情報サイト)」での実体験をもとに、イベント系記事におけるSEOと「フレッシュネス(情報の鮮度)評価」について解説します。
baigo.funがハマった落とし穴

舞台となったのは、青梅市の一大イベント「吉野梅郷梅まつり」の完全ガイド記事です。
実はこのページ、2025年版として公開した際は非常に優秀な成績を収めていました。 立ち上げたばかりのWebサイトにもかかわらず、「青梅 梅まつり」などのビッグワードで検索上位10位以内に入り、「梅まつり 2025」のような年号を含むクエリでは上位3位をキープ。
この記事だけで1日に何十回もアクセスがあり、立ち上げたばかりのサイトの認知拡大に大きく貢献してくれた「稼ぎ頭」のコンテンツでした。
「今年もこのページを更新すれば、また上位表示されるはずだ」
そう考え、URLはそのままに、タイトルや本文を「2026年版」にリライトして公開しました。
2026年はさっぱり……なぜ?

ところが、蓋を開けてみると2026年版はまったく振るいませんでした。
もちろん、サイト内の他の記事は読まれているのですが、肝心の「完全ガイド」への検索流入が激減。検索順位も圏外に近い状態が続きました。 内容は最新の情報に書き換えているのに、Google先生には振り向いてもらえない。
「何かがおかしい」
そう感じた私は、あるパートナーに相談することにしました。
Geminiに聞いてみよう!
こういう時は、AIに壁打ちをするのが上策です。 GoogleのAIであるGeminiに、対象ページのHTMLコードを丸ごと共有し、「なぜ上位に来ないのか? 技術的な問題はないか?」と単刀直入に聞いてみました。
Geminiからの第一声は意外なものでした。
「HTML構造はきれいで、情報の整理もされています」 とお褒めの言葉をいただき、致命的なエラー(noindexやリダイレクトループなど)はないとのこと。
しかし、「SEOの観点で、評価を下げる可能性のあるノイズが残っている」と続けました。 指摘されたのは、以下の3つのポイントです。
- ALT属性(代替テキスト) 画像ファイル自体は最新のものを表示していても、裏側の
alt属性に「2025年の様子」といった古いテキストが残っていました。検索エンジンは画像を文字で理解するため、「これは古い情報だ」と判断されていた可能性があります。 - 公開日(Published Date) WordPressなどのCMSでは「公開日」と「更新日」を持っていますが、HTML上の構造化データやメタ情報として「最初の公開日(2025年)」が強く出力されていました。
- 画像パス(ファイルURL) 画像の保存先ディレクトリに
/uploads/2025/という年号が含まれていました。
すぐに取り組んだ施策
指摘された項目のうち、画像パスの変更(ディレクトリ構造の変更)は手間とリスクがかかるため今回は見送りました。 その代わり、即効性がありそうな以下の2点を修正しました。
- ALT属性の修正: すべての画像の
altから「2025」等の年号を削除し、汎用的な説明に変更。 - 公開日の変更: 「更新日」だけでなく、記事の「公開日時」そのものを2026年の日付に変更(再投稿扱い)。
SEOにおける「フレッシュネス評価」の重要性
今回、特に盲点だったのが「公開日」です。
近年のSEOでは、記事をリライトすれば modified_time(更新日)が新しくなり、それで評価されると考えていました。しかし、今回のケースではそれでは不十分だったようです。
ここで重要になるのが「QDF(Query Deserves Freshness)」という考え方です。 「梅まつり」のような季節性のイベントやニュース性の高いクエリに対して、検索エンジンは「より新しい情報(フレッシュネス)」を優先的に上位表示させるアルゴリズムを持っています。
検索ロボットの視点に立ってみると、いくら更新日が新しくても、初回の公開日が1年前であれば、「この記事は古いベースの上に継ぎ足した情報かもしれない」と疑う余地が生まれます。
一方で、競合サイトが「2026年に新規作成された記事」を出している場合、フレッシュネス評価においてそちらに軍配が上がるのは自然なことです。
「イベント情報は、リライトであっても『新規公開』としてシグナルを送るべき」
これが今回のトラブルシューティングで得られた最大の仮説です。
結果はまたご報告します
修正を行い、再度インデックス登録をリクエストしました。 この施策が功を奏して順位が回復するか、あるいは別の要因があるのか。結果が出るには少し時間がかかります。
また梅まつりが終わるころに、この実験の成果をお伝えできればと思います。

最後に宣伝をひとつ。 トラブルの舞台となった東京都青梅市では、2026年2月21日(土)~3月22日(木) の期間、吉野梅郷梅まつりが絶賛開催中です。
SEOの検証ついでに……というわけではありませんが、春の訪れを感じられる素晴らしいイベントですので、この記事を読まれた方はぜひ青梅に遊びに来てください!


