作業パフォーマンス報告書とは何か?プロジェクト作業の監視・コントロールで使われる資料を解説
作業パフォーマンス報告書の概要
作業パフォーマンス報告書は、プロジェクトを監視・コントロールする際に作成される文書です。
プロジェクトの進捗状況などを報告書ベースでまとめたものです。
「監視・コントロールプロセス群」の「プロジェクト作業の監視・コントロール」
作業パフォーマンス報告書は、「監視・コントロールプロセス群」の「プロジェクト作業の監視・コントロール」で扱われます。
このプロセスは、進行中のプロジェクトの進捗や状況をレビューし、統制を図るものです。
PMBOKの知識エリアでは『プロジェクト統合マネジメント』にあたります。
「プロジェクト作業の監視・コントロール」では、主に以下のことを行います。
- 作業パフォーマンス情報と計画を比較し、作業が計画通り実施されているかの確認
- 進捗状況をプロジェクトマネジメントへ報告
- 必要な場合、予防処理や是正処理
- プロジェクトがビジネスニーズに従っていることの保証
作業パフォーマンス情報を元にプロジェクトの報告をまとめたものが『作業パフォーマンス報告書』です。
「データ」「情報」「報告書」の流れ
プロジェクトマネジメントでは、「データ」と「情報」は以下のように明確に区別が付けられています。
- 「データ」…作業しているメンバーによる実績データそのもの(作業の進捗状況、テスト結果の値など)
- 「情報」…メンバーが上げたデータを表などにまとめたもの
監視・コントロールプロセスでは、まず現場のメンバーから進行中プロジェクトの「作業パフォーマンスデータ」が上長に渡されます。
それをわかりやすくまとめたものが「作業パフォーマンス情報」です。
この作業パフォーマンス情報を参照する形で、作業パフォーマンス報告書は作成されます。
作業パフォーマンス報告書の目的
「プロジェクト作業の監視・コントロール」の目的は、プロジェクトの現状が「パフォーマンス目標」を達成しているか確認し、必要な場合は是正・予防処理を行うことです。
「パフォーマンス目標」とは、プロジェクトの計画時に「プロジェクトマネジメント計画書」で定義される値です。
- プロジェクト計画時のパフォーマンス目標
- 進行中のプロジェクトの作業パフォーマンス情報
これらの比較結果をまとめたものが、作業パフォーマンス報告書です。
作業パフォーマンス報告書の内容は、進行中プロジェクトの各プロセスにフィードバックされます。
また、作業パフォーマンス報告書をステークホルダーが確認することで、プロジェクトに対する理解を深めることができます。