ビジョン・ミッションに関する名言・名文

ビジョン・ミッションは経営の原動力

どのような経営学の本・ビジネス書を見てもビジョン・ミッションの大切さが語られています。
今回はビジョン・ミッションに関わる名言・名文をまとめました。
ビジネスに行き詰ったときはぜひ参考にしてください。

われわれの事業は何か?

あらゆる組織において、共通のものの見方、理解、方向づけ、努力を実現するには、「われわれの事業は何か。何であるべきか」を定義することが不可欠である。

ピーター・F・ドラッカー (著)、上田 惇生 (翻訳)『マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則』ダイアモンド社、2001年、22頁。

言わずと知れたドラッカーの名文です。「われわれの事業は何か。何であるべきか」という問いはシンプルながらも、多くの企業が見失っているものです。

組織に刺激を与え続ける考え

リーダーシップの分野で何千年にもわたって組織に刺激を与え続ける考えがあるとしたら、それは、私たちが作り出すとする未来の共通像を掲げる力である。

ピーター M センゲ (著)、枝廣淳子・小田理一郎・中小路佳代子(翻訳)『学習する組織――システム思考で未来を創造する』英治出版、2011年、43頁。

『学習する組織――システム思考で未来を創造する』(以下、『学習する組織』)はタイトルの通り、学習し、変化し続けられる組織について論じられています。組織が変わり続けるには、目指すべき未来の共通像、すなわちビジョンが必要だとしています。

行動に一貫性を持たせる

CEOの最初のもっとも重要な仕事は、不可避的に、一貫性をとらせることになる。

ジャック・ウェルチ、スージー・ウェルチ(著)、斎藤聖美(翻訳)『ジャック・ウェルチの「リアルライフMBA」 ビジネスで勝ち残るための13の教え』日本経済新聞出版社、2016年、19頁。

ゼネラル・エレクトリック社(以下、GEと略記)の最高経営責任者を務め20世紀最高の経営者に数えられるジェック・ウェルチが、GEでの経験だけでなく、多数の経営者や会社に関わった経験から記したのが『ジャック・ウェルチの「リアルライフMBA」 ビジネスで勝ち残るための13の教え』(以下、『リアルライフMBA』と略記)です。
『リアルライフMBA』の中で、ジャック・ウェルチはミッションを掲げ、それに適した行動をとらせることで、組織に一貫性を持たせる重要性を説きます。ミッション・行動が定まることで、会社のスタッフは何のために働くのかを理解し、会社としては「何をして、何をしないか」が明確になります。こうした考えはドラッカーと共通していると言えましょう。

憧れの気持ちを持たせ、やる気を刺激しつつ、実践的

エキサイティングじゃないか?
優れたミッションというのはそういうものだ。憧れの気持ちを持たせ、やる気を刺激しつつ、実践的だ。

『リアルライフMBA』、20頁。

先ほどの言葉に続けて、『リアルライフMBA』からの一文です。
とある会社がミッションを変えることにより世界最高の会社となった事例に続けて書かれたのが上記の文章です。ミッションとは何かをとても明瞭に描いた一文です。
優れたミッションは「成功させたい」という憧れの気持ち、「がんばろう」というやる気を刺激しながらも、現実的にできるものでなければならない(実践的)ということを簡潔に表しています。