心理的リアクタンス(ロミオとジュリエット効果)とは何か?

心理的リアクタンス(ロミオとジュリエット効果)とは

心理的リアクタンスとは、自由に行動する権利や選択肢が制限されると、その制限に対して抵抗や反発の感情を抱く現象のことを言います。自由が制限されると、自由を回復したいと感じて、以前よりも自由を求めるようになります。
たとえば、親に「勉強しなさい」と言われて、今やろうと思っていたのにやる気がなくなって結局やらなかったといったことは、多くの人が経験しているでしょう。これも心理的リアクタンスの一例です。

心理的リアクタンスは「ロミオとジュリエット効果」とも呼ばれます。これは、シェイクスピアの戯曲『ロミオとジュリエット』に由来しています。
ロミオとジュリエットの2人は敵対する家の間で恋に落ち、困難な状況に直面します。それによって彼らの愛情が深まっていきます。恋愛をしている2人に、両家の確執や親の干渉といった障壁が生まれることにより、心理的リアクタンスが生まれ、恋愛感情が余計に高まってしまったと考えることができます。

参考

  • ロバート・B・チャルディーニ(著)、社会行動研究会(翻訳)『影響力の武器[第三版]―なぜ、人は動かされるのか』誠信書房、2014年