AI時代、仕事に「冒険」を取り戻すには?角幡唯介『新・冒険論』に学ぶ「脱システム」の3つの方法

「この仕事、誰がやっても同じじゃないか?」
「AIの方が、自分より速くて正確なアウトプットを出す時代が来るのでは?」

ルーチンワークに追われ、効率化を求められる中で、そんな不安や閉塞感を抱くことはありませんか。
地図がすべて埋め尽くされ、未知の空白が消えたように見える現代社会。それでも、私たち人間がワクワクするような「冒険」は残されているのでしょうか。

そのヒントは、探検家・角幡唯介さんの著書『新・冒険論』の中にありました。
今回は、本書で紹介されている3つの冒険家たちの事例から、「既知の世界を未知に変える(=仕事に冒険を取り戻す)」ための思考法を紹介します。

目次
このサイトの運営者

山脇 弘成(SSAITS代表)

PMP®有資格者・Webプロジェクトマネージャー
大手メディアや官公庁のWebプロジェクト実績多数。
「技術」だけでなく「対話」を重視し、御社の「ほんとは、こうしたかった」を形にします。

冒険の条件は「脱システム」

かつて冒険といえば「未踏の地へ行くこと」でした。
しかし、Googleマップで地球の裏側まで見渡せ、GPSで現在地が正確に分かる現代において、純粋な地理的空白はほぼ消滅しました。

では、現代に冒険は成立しないのでしょうか?
角幡さんは、冒険の定義を「脱システム」にあると説きます。
既存の枠組み(システム)から逸脱し、自分の身体と感覚を使って世界と直接向き合うこと。そうすれば、たとえ既知の場所であっても、そこには新たな「未知」が生まれるのです。

視点を変える3つの方法

本書では、「脱システム」を実現するためのアプローチとして、3人の冒険家の事例が紹介されています。
これをビジネスに置き換えて考えてみましょう。

文化を変える(対象の内部に入る)

文化を変える(対象の内部に入る)

一つ目は、ショーン・エリスの事例です。
彼はイギリス人でありながら、ロッキー山脈で狼の群れと共に生活し、ついには群れの一員として認められました。

ロッキー山脈自体は、現代では決して「未知の場所」ではありません。
しかし、「狼の群れの中で生きる」という体験は、人間社会の文化や常識(システム)の外側にある、完全なる未知の世界です。
場所は同じでも、属する文化やコミュニティを変えることで、世界は全く違って見えるのです。

ビジネスで考えると?

同じ会社や業界に閉じこもらず、全く異なる文化(異業種交流会、趣味のサークル、海外など)に飛び込んでみる。
「当たり前」が通じない環境に身を置くことで、新しい視点が得られます。

手法を変える(自らに制約を課す)

手法を変える(自らに制約を課す)

二つ目は、服部文祥さんの「サバイバル登山」です。
これは、テントや食料などの文明の利器を極力持ち込まず、現地調達で山を登るスタイルです。

角幡さんは、これを「手法や方法論を変えることで脱システムをする」と分析しています。
便利な道具(システム)を使えば安全に登れる山でも、あえてそれを使わないという「制約(縛りプレイ)」を課すことで、その山はふたたび牙を剥き、スリリングな冒険の舞台へと変貌します。

ビジネスで考えると?

あえて「PowerPointを使わずにプレゼンする」「メールを使わずに交渉する」など、いつもの手法を封印してみる。
不便さの中で工夫することで、本来の目的や、自分の本当の実力が見えてきます。

状況を変える(特殊な環境を選ぶ)

状況を変える(特殊な環境を選ぶ)

三つ目は、角幡さん自身の「極夜(きょくや)」の冒険です。
舞台はグリーンランド。ここも探検され尽くした場所ですが、彼は「太陽が昇らない冬」という特殊な時期を選びました。

暗闇が続き、方向感覚も狂う極限状態。対象(場所)は変わらなくても、「状況(季節や時間)」を変えるだけで、そこは誰も体験したことのない異界となります。

ビジネスで考えると?

誰もやりたがらない「炎上案件」にあえて飛び込む、閑散期に新しい施策を打つなど、人が選ばない「逆境」や「特殊な状況」をあえて選んでみる。
そこには競合がいないブルーオーシャンが広がっているかもしれません。

まとめ:フロンティアは「外」ではなく「視点」にある

AI技術が進化し、あらゆる仕事が自動化されていく現代。
「もう人間のやることは残っていない」と悲観する声も聞こえます。

しかし、『新・冒険論』が教えてくれるのは、「冒険の有無は、場所ではなく視点で決まる」ということです。

  • 文化を変える(コミュニティを変える)
  • 手法を変える(制約を課す)
  • 状況を変える(タイミングをずらす)

この3つの視点を持てば、見慣れたオフィスも、いつものプロジェクトも、まだまだ未開拓のフロンティアに見えてくるはずです。
システムの外へ一歩踏み出し、あなただけの「冒険」を始めてみませんか。

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